やまはくブログ

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第2回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介していただく「博物館講座」を実施しております。
 7月20日(土)は東北芸術工科大学から岡陽一郎(おかよういちろう)先生を講師にお招きし、第2回博物館講座が開かれました。県内外から多くの方にご参加いただきました。
 講座の演題は「聖地・霊場のはじまり-地域社会との関わり」。岡先生は以前、岩手県で一関市で調査研究されており、その経験をもとに中尊寺や骨寺村(ほねでらむら)といった中世寺院や集落などから、地域社会と宗教施設との関わりについてお話しいただきました。
 今ではパワースポットともいわれることもある霊場や聖地は「この世のものとは思えない」美しい光景や変わった地形(山や洞窟等)にあるとされます。こうした聖地はその周辺にある集落が維持管理することで聖地として機能するというお話でした。また、集落周辺の境界にある原生林などは、中世社会においては魔境であり、すぐれた宗教者でなければ立ち入ることも、人の手で開発することもできず、開発されることで聖地・霊場となっていったとのことでした。
 中世社会における宗教観と、修練の場としての聖地・霊場を維持するというお話は、今までの考え方と違った視点から見ることができ、大変興味深いお話でした。
 アンケートでは「大変興味深く拝聴しました」「岡先生の分かりやすい説明のおかげで自分にも理解することができました」と好評でした。今後も専門家による研究成果を知ってもらう貴重な機会として機会として講座を開催したいと思っています。

 次回、第2回博物館講座は9月14日(土)、同じく東北芸術工科大学の松田俊介先生を講師に迎えて開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますのでぜひご参加ください。

来館者数1万人突破セレモニー

6月26日(水)に、今年度の来館者数が1万人を突破し、記念セレモニーが行われました。
これまでにご来館いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

1万人目のお客様は、鶴岡市立朝暘第四小学校の皆さまでした。
セレモニーの後、小学生の皆さまは熱心に館内の展示を見学していらっしゃいました。

なお、当館では8月18日(日)まで、特別展「海に入るまで濁らざりけり ―「母なる川」最上川―」を開催中です。
皆さまのご来館を心よりお待ちしておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

土器でドキドキ!? 出張博物館 in 小国小学校!

山形県立博物館では小中学校の授業に協力する「出前授業」を行っています。

6月26日(水)、小国町立小国小学校にて、ホンモノの土器を触ってもらいながら縄文時代について一緒に勉強しました。

今回は、歴史の学習を始めたばかりの小学6年生(46名)が参加してくれました。

一人一個ずつ配られた土器片をスケッチし、観察してくれた児童のみなさんからは、「ツルツルした所とデコボコした所がある!」「カタツムリみたいな文様がある!」「動かすとキラっと光る!」などなど、本物を触ることでしか得られない感想を聞くことができました。さらに、粘土板に縄(縄文原体)を押し付けて、どうやって文様が施されたのかを体験してもらいました。

また、地元小国町に所在する「下叶水(しもかのみず)遺跡」から発見された土器を用意し、地元の歴史に触れ、地元の縄文時代を感じてもらいました。

これからも当館が所蔵する考古資料を「地域の宝」として活かすことができたら嬉しいです。

写真1:土器を観察しスケッチする児童
写真2:土器を観察して感じたことを発表
写真3:児童が土器について感じたこと
写真4:小国町下叶水遺跡から発見された土器を触ってもらう

記念講演会①を開催しました。

 当館では、6月から最上川をテーマとした特別展「海に入るまで濁らざりけり-『母なる川』最上川-」を開催しています。最上川に関わる文学や川絵図、流域に暮らした人々の生活の様子などを知ってもらえるよう、様々な資料を展示しています。
 6月22日(土)、東北文教大学から菊地和博特任教授をお招きして記念講演会が開催されました。
演題は「最上川舟運で行き交うものと文化・くらし-民俗学の観点から」。菊地先生は以前、当館学芸員として勤務され、平成4年には山形の民俗文化を紹介する特別展「やまがたと最上川-上方文化との交流-」をご担当されました。菊地先生がお持ちの最上川流域の民俗文化についての見識をお話しいただく機会とさせていただきました。
 講演会では、最上川の舟運のあゆみや上方から伝播して定着した祭礼文化、青苧(あおそ)や紅花といった北前船によって上方にもたらされた特産品の話など、山形の民俗文化や産業に関して講演いただきました。また、朝日町出身の柴田謙吾(しばたけんご)氏の業績についてご紹介いただきました。柴田氏はその生涯をかけて最上川流域の文化を熱心に研究され、古文書や文献に記されない船頭や筏(いかだ)乗りを取材し、彼らが持つ深い知識や知恵を記録し紹介しました。船頭の仕事に関係する資料を数多く収集し寄贈されるなど、県立博物館とも深いつながりのある方です。
 参加者からは「最上川の歴史・文化について再認識ができて大変参考になりました」「村山市に住んでいるためとても身近に感じました」「柴田謙吾氏の人生訓、業績に感動しました」など多くの感想が寄せられました。
 特別展は8月18日(日)まで開催しています。柴田氏が10年の歳月をかけて制作した40mの川絵図「最上川絵図」の複製も展示していますのでぜひご覧ください。次回の講演会は7月27日(土)、放送大学茨城学習センターの小野寺淳所長(茨城大学名誉教授)をお招きし「最上川舟運と河川絵図の特色」についてお話しいただきます。ぜひご参加ください。

博物館で、こんな体験はいかがですか?

 今月1日から、最上川をテーマとした特別展「海に入るまで濁らざりけり-『母なる川』最上川-」を開催しています。昭和天皇が皇太子の時に詠まれ、現在では「山形県民の歌」として知られる最上川の歌からはじまり、江戸時代の絵図や美しい風景などを紹介しています。
 今回の展示を企画した担当者から、ぜひ皆さんに知ってほしいコーナーを2つ紹介したいと思います。1つは「最上川へのメッセージ」です。展示をご覧いただいたみなさんから、最上川への想いや展示の感想、最上川をテーマにした俳句などさまざまなメッセージを残してもらっています。いくつかご紹介します。
「最上川の大きさにびっくりしました。」(PN 玲南さま)
「様々な表情を見せてくれる最上川。楽しませてくれる最上川。これからも美しい川であるように。」(PNたけママさま)
「昭和天皇がお詠みになったうたが流れていて良かったです。村山市の三難所を特集してくれてありがとうございました。村山市出身者としてうれしかったです。」(PN alzさま)
「去年の秋、船下りをしてきて、最上川を舟の上から見る風景に感動しました。いつもそばにある最上川を大切にしていきたいと思います。」(PNすずきゆい・ゆうこさま)
「紅花や 最上舟唄 京の道」(詠み人知らず)
「古(いにしえ)を 語り唄いつ 最上川」(I.Hさま)
「日差しよし 風良し旅の 老一歩」(きたのしらとりさま)
 もう1つは「VR体験『やまはくメタバース』」。展示の中に、村山市の三難所をめぐるミニシアターがあります。難所のうち「三ヶ瀬(みかのせ)」を通る場面を360度の映像で撮影しました。約3分間のシーンを、VRゴーグルで体験できるというものです。博物館にいながら最上川を下る船の上にいるような不思議な感覚で、波をかき分けながら川幅の狭い難所を抜けていく迫力を感じてもらいたいと思います。VR体験は不定期で開催していますので、次回以降の開催日時はSNSでお伝えします。ぜひフォローしてください。
 特別展は8月18日(日)まで開催しています。ぜひご来館いただき、メッセージや俳句を残してください。お待ちしています。

第1回博物館講座を開催しました(報告)について掲載しました

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介していただく「博物館講座」を実施しております。
 6月8日(土)は東北大学東北アジア研究センターの竹原万雄(たけはらかずお)先生を講師に第1回博物館講座が開かれ、多くの方にご参加いただきました。
 講座の演題は「江戸・明治時代の旅と山形」でした。竹原先生は現在、地域に残る文書の調査を進めており、そこから「旅」にまつわる資料をもとに講演いただきました。朝日町大谷の地主鈴木清助氏が記録した明治12年の道中日記には、約5か月間にわたって全国を旅した行程や訪問先、宿泊場所や費用などが記されていたとのことで、特に旅にかかった費用に注目した話は興味深かったです。他にも、江戸時代に盛行した、全国の寺社にお経を納める「六十六部廻国巡礼」について、天童市に残された資料を中心に、巡礼の目的や納経にこめられた想いなどをお聞きしました。
 地域に残された文書を解読することで、新しいことを知ることができる、大変興味深い講座でした。

 次回、第2回博物館講座は7月20日(土)に、東北芸術工科大学の岡陽一郎先生を講師に迎えて開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますのでぜひご参加ください。

子どもの日イベント振り返り

5月5日の子どもの日は、毎年恒例の無料開館日でした。
600人を超える方にご来館いただき、12日まで行われていた第6回やまはくセレクション展をはじめ、子どもの日の特別イベントをお楽しみいただきました。

特別イベントはセレクション展探検シート、パズル版グンカンツミキ、みちのくこけし塗り絵、特別展プレイベント、国宝解説会と、もりだくさんの内容で実施しました。
中でも一番たくさんの方に参加していただいたイベントは、セレクション展探検シートでした。受付で探検シートを受け取って、セレクション展を中心に博物館を探検できるように、資料の見どころを探してみるという内容でした。小さなお子様が頑張って展示を見て探したり、お姉ちゃんが弟にヒントを出したりしている光景が見られました。

【どんなこけしを作ろうかな】

きっと、ふだん見慣れているものや景色の中にわくわくするような魅力を見つけてもらえたと思います。

さらに、厚紙のパーツで船を作って遊ぶパズル版グンカンツミキでは、なんと展示室で見つけたダイカイギュウを作ってくれるお子様がいらっしゃり、当館スタッフに驚きと感動を与えてくれました。まさしく子ども達のイマジネーションの力です!

【クジラを見ながらふね作り・・・ イマジネーションの海原が広がります】

そして極めつけは今年度に着任した考古担当学芸員による国宝解説会です。講堂での座学と、展示室で実物をみながらの解説などこちらも充実した内容でのデビューでした。

【新しい学芸員による国宝土偶の解説会デビュー】

また、今回の子どもの日では館内に用意されたアンケートを回答していただいた方を対象に、当館特製のミュージアムカードをお渡ししました。このミュージアムカードには4月から館内の一部資料に設置された音声ガイドを聞くことができるQRコードがあり、館内の音声ガイドをお家でお楽しみいただくことができます。

【アンケートに答えてミュージアムカード!なにがでるかな・・・】

今年度はまだまだ始まったばかりです。山形県立博物館では、一年間を通して楽しく、充実した展示やイベントを行いますので、今後もぜひご期待ください。

博物館講座のすすめ

こんにちは。青々とした新緑を眺めながら霞城公園を散策すると、爽やかな気持ちになれます。健康にも良さそうですね。しっかり日課にしたいものです。
さて、今回は、やまはくで毎年開催している「博物館講座」についてご紹介したいと思います。
「博物館講座」では、当館職員に加えて、外部研究機関の研究者の方々が講師を務めてくださり、山形県内の歴史、自然などの調査研究の成果等を講義する生涯学習の場として親しまれております。
毎回受講してくださるリピーターの方も多く、今年度は例年よりも1回増えての開催になります。
演題などは随時ホームページに掲載予定ですので、楽しみにお待ちください。

講座は、基本的に大人向けのものとなっておりますが、各専門分野に強い興味関心を持つ小学生が参加する姿もちらほらと。未来に向かって勉学に励む姿が眩しいです。

昨年は、地学部門の瀬戸学芸員による初講座「ブラヤマガタ」も大好評でした。

歴代館長による館長講座もバラエティに富んだ内容です。さまざまな質問で盛り上がることがあります。

今年度は、10月に動物部門の中川学芸員、令和7年2月に民俗部門の稲垣学芸員による初講座があります。12月には齋藤館長による館長講座です。
講座は、事前申込制【先着順】となっており、当館ホームページからの申込みをお願いいたします。
受講料は無料となっておりますが、展示をご覧になる際には入館料が必要となりますのでご注意ください。
第1回目は、6月8日 (土)に竹原万雄氏(東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門助教)による「江戸・明治時代の旅と山形」の講座があります。

お申し込みは、5月21日(火)からです。皆さまのご参加をお待ちしております!

第6回やまはくセレクション展ウラ話と民俗資料

霞城公園の今年のサクラ

霞城公園は例年よりも早く春爛漫となり、県立博物館もシャワーのような桜吹雪に包まれました。お花見にいらした方の中には、当館を見学された方も多くいらっしゃいました。きっと好評開催中の第6回やまはくセレクション展もお楽しみいただけたかと思います。

実は今回のセレクション展の取りまとめを民俗担当が行ないました。そこで少しだけセレクション展とともに学芸員のお仕事(活動)をお話ししたいと思います。

セレクション展の展示風景

今回を含めてこれまでに6回行われてきた「やまはくセレクション展」は、当館が新たに寄贈を受けた資料の他に、調査や整理が一段落した資料を展示しています。

今回のセレクション展では、初代山形県令三島通庸の佩刀や山形市で発見された化石木などを目玉の展示資料としています。そして、化石木の奥には、ハイイロオカミなど、たくさんの動物の剥製があります。この動物の剥製は去年大好評だったBones展で、資料をお借りしてきた博物館や個人の方から寄贈を受けた物を展示しています。

動物のはく製たち

博物館が貴重な物を集めることを「資料収集」といって、植物や昆虫を捕まえてくる「採集」や、古いお家の蔵で見つかった古い記録や道具を譲っていただく「寄贈」、お店や専門業者の方からお金を払って買い取る「購入」など様々な方法があります。たくさんの方々からご協力をいただいたことに感謝しながら、学芸員が一つ一つの物の価値を調べた上で博物館に受入れるか検討しています。

こうして集められた資料は、博物館の専用の倉庫(収蔵庫)で大切に保管していきますが、ずっとしまったままではありません。時々取り出して破損や汚れ、傷みがないかなど学芸員が状態を点検します。調査や研究するためにも良い状態で保存されないと、せっかくいただいた資料が資料としての役割を充分に発揮することができません。

今回、民俗分野から展示したたくさんのおもちゃは、8月に学芸員実習で整理・点検した資料です。(学芸員実習は、大学や短大で学芸員の資格を取得する課程を受けている学生が、資格を得るために実際の博物館で実習を行なう研修です)。実習生の学生達は当館での実習を通して、資料の点検や取扱いだけでなく、どのような展示が効果的か、どんな学びのイベントを行なうかなど、様々な学芸員の仕事に実際に関りながら学ぶことができます。

民俗展示のおもちゃ

 また、博物館で適切に管理するためにも、寄贈を受けた際にはどんな資料なのか調査を行います。たとえば民俗分野では、人々の生活の特徴や移り変わりを知るために資料を収集しますが、そのほとんどが古い道具や古文書などです。こうした資料はどのように調査研究するでしょうか。

県内での民俗資料の整理

私は仕事の一環で、旧家の蔵の中で古い道具を調べることがあります。中には江戸時代の物もあれば、2000年以降まで使われた最近の道具もあります。当然、古いものは貴重なものですが、新しいものも数十年後には人々の生活を知る必要な手がかりになります。

古文書や記録などは書いてある文字を読んで、情報を得ることができます。古い道具は使った人などから様々なお話を聞いていきます。そうすることでどこにでもある道具でも、使った人の工夫やコツ、感想などで他とは違う使い方がわかるかもしれません。

東根市の猪子踊り

もちろん、「物そのもの」の希少さも重要ですが、資料に関連する情報をたくさん集めることで資料の価値として記録します。時には踊りや言葉、技術など形のないものについても調査を行うことがあります。どんな服を着たか、どんなものを食べたのか、どんな仕事をしたのか、どんな人とどんなふうに関わったのかなど、大まかな手段や内容は同じでも、詳細は一人一人で必ず違います。

元々の所有者の方や関係者の方にご協力をいただいて行われた調査で得られた資料や情報を記録としてまとめることで、資料が増えて充実した博物館になっていきます。

第2展示室の民俗展示の民家

民俗は「人々の暮らし」です。人々の暮らしを担当している私は、県民一人一人がどんな風に暮らしてきたのか、暮らしているのかを追究しています。言わば、私にとっては県民の方々は先生でもあります。地域の中で移り変わってきたものも、変わらずに残そうとされているものもたくさんあるなかで、私たちはどんなことを考えてきたのでしょうか。

「どうしてこんな言い伝えがあるんだろう?」「このお祭りはどうやって行われているんだろう?」些細なきっかけで芽生えた疑問にも、漠然と感じた果てしない疑問にも、博物館にその答えやヒントがあるかもしれません。答えが見つかった時、私達は自分のことも相手のことももっと理解できるようになるはずです。だからこそ、県立博物館としてもまだまだ学ぶことがたくさんあります。

山形や日本で暮らしてきた人達がどんな思いで日々の生活を送ってきたのか。これからも学芸員の調査活動を通して得られた様々な魅力を、ただの面白さで終わらない発信をすることで、地域の理解につなげていきたいです。

地学と自然史と博物館

 3月24日(日)にやまぎん県民ホールにて、やまがた文化の回廊フェスティバル2024のオープンハウスに「ビーチコーミングで貝殻を拾おう!浜辺から考える自然環境」と題してイベントを開催致しました。

入口の近くということもあり、多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。

今回のイベントは、庄内浜をイメージしまして、庄内浜で打ちあがっていた貝殻とゴミから、自然環境に関心を持っていただくというコンセプトでした。

 砂の中に埋まった貝殻を探す体験は、中々新鮮だったようで、ご参加いただいた方からは好評でした。

イベント中にありました、いくつかの質問につきまして、回答いたします。

Q.どこに行けば貝殻を拾えますか?

A.庄内浜でしたら、吹浦や宮海海水浴場で拾えます。海水浴シーズンになると海岸を掃除しておりますので、貝殻が減ります。これからの5月上旬位が寒くないし、月山道も凍結していないのでベストシーズンです。

Q.貝殻を拾ったけど、名前が付けられない。

A.慣れと言えばそこまでですが、まずは図書館などにある貝の図鑑を参照すると良いでしょう。初めから分厚い図鑑から探すと心が萎えるので、子供向けの写真が大きい図鑑をお勧めします。そこからさらに貝殻の沼にはまり込んだら、ご自身で図鑑を購入しましょう。

Q.博物館に持っていったら、名前を教えてくれますか?

A.可能なかぎり名前を付けるお手伝いをさせていただきます。その際は、事前に博物館にご連絡いただくとスムーズにご案内ができます。


 令和5年度やまはくセレクション展を5月12日まで開催しております。今年度のセレクション展の地学のテーマは、「自然史」です。ところで皆様は自然史と言う言葉を聞いたことがありますか?

 恐らく多くの方は、「う~ん、聞いたことがあるような、無いような・・・」と言った反応になるのではないでしょうか。皆様の中にはご専門の方もいらっしゃるとは思いますが、一般にあまり馴染みのないことと思います。

 まずは、自然史についてどんな意味なのかをこの場ではお答えするべきですが、自然史には、あまり明瞭な定義がありません(私の不勉強なだけですが)。ここでは自然史=自然史科学と言う広義の学問で、「動物や植物、鉱物、化石などの自然物」を対象として、「記載・分類する」ことで、「自然の多様性を紐解く」ことを目指しているとします。では、ここで自然史と博物館の関係について、少々述べたいと思います。

 山形県立博物館は、展示資料による分類上で総合博物館に分類され、自然と人文の両方の資料を展示しています。人文の展示は「縄文の女神」をはじめとした、第2展示室と第3展示室および教育資料館に展示しております考古、歴史、民俗、教育部門の資料です。対して、自然の展示は「ヤマガタダイカイギュウ」をはじめとした第1展示室と1階の分類展示と体験広場に展示しております地学、植物、動物の資料です。自然の資料のことを博物館学等では「自然史資料」と呼ぶことがあります。ようやく博物館と自然史が繋がってきたとようです。例えば自然史が博物館に冠される例として、ロンドン自然史博物館(Natural History Museum, London)があります。また、博物館の資料群を「コレクション」と呼ぶことがありますが、ロンドン自然史博物館では「動物、昆虫、古生物、植物、鉱物」と分けられています。国内でもいくつか自然史を冠している博物館がありますが、神川県立生命の星・地球博物館がKanagawa Prefectural Museum of Natural Historyと表記しております。ちなみ東京上野の国立科学博物館はNational Museum of Nature and Scienceなので、自然史も扱っていますが、理工学の分野の展示もあります。余談ですが、日本における国立自然史博物館は、現時点(2024年現在)で無いため、沖縄県に誘致しようとしております。気になったら調べてみてください(https://www.okinawanhm.com/)。

 さて、山形県の話から大分逸脱しましたが、山形県立博物館に話を戻します。山形県立博物館の地学部門では、資料の対象を「古生物、岩石、鉱物等」としております。これらは山形県に関する資料から世界の資料まで、それなりに幅広く展示しております。特に1階の分類展示では、教科書に載っているような資料を中心に展示しておりますので、是非地学の教科書を片手に見学いただければ面白いと思います。

 ここで話を体験広場に展示しているクロミンククジラの骨格標本に移します。体験広場に展示していますクロミンククジラは、現生のクジラですので、対象は生き物(動物部門)となります。ですが、所管しているのは地学となります。なぜ地学が今生きている動物を?と思った方は、大変鋭いご指摘です。では、仮に皆様が体験広場のクロミンククジラの前に立っていたとして、視線を下に移すと何が展示してあるか。そこには「ごっつい岩」がたくさん展示してあります。これらの「ごっつい岩」は、真室川町から発見された「マムロガワクジラ化石」です。マムロガワクジラ化石と言いましても、クロミンククジラの骨格のように1個体ではなく、様々なクジラの色々な部位が1か所から産出したものとなります。そのため、化石は部位毎に不完全です。ではそんな不完全な化石をどうすればクジラと分かるのか?答えは、今生きているクジラの骨と比較して記載することです。自然史は「動物や植物、鉱物、化石などの自然物」を対象として、「記載・分類する」ことで、「自然の多様性を紐解く」ことと初めに書きましたが、もし、世界に1つしかクジラの骨がなかったら、きっとマムロガワクジラ化石はクジラだと分からなかったと思います。

 もう一つの例を挙げますと、山形県立博物館地学部門の目玉であり、県指定天然記念物の「ヤマガタダイカイギュウ」ですが、発見当初はクジラの化石と思って発掘されました。それは、発掘当時、日本ではカイギュウ(ジュゴンやマナティーの仲間)の化石は、長野県で肋骨が一本だけしか発見されておらず、いわば化石記録の空白状態でした。しかし、実際に発掘した化石をクリーニング(化石から余分な岩石を取り除く作業)を進めるうちに、クジラにはない「歯」が出てきました。マッコウクジラやイルカなどの「ハクジラの仲間」には、餌である魚などを捕らえるための、歯がありますが、捕らえるための機能として、先端が尖っています。一方、クジラと思って発掘したヤマガタダイカイギュウの歯は、上面がすり減り、明らかに何かをすり潰す機能を持つ歯でした。ここに来てようやく、この化石の正体はクジラではないことが分かってきました。そして、紆余曲折あり、このすり減った歯の持ち主が、カイギュウの仲間であると分かり、アメリカからドムニング博士を招聘し、この世界に1つだけのヤマガタダイカイギュウが誕生しました。ここで勘の鋭い皆様は「世界に一つだけなのに何故分かった?」と気が付いたはずです。このヤマガタダイカイギュウと比較したのが、アメリカ西海岸からヤマガタダイカイギュウよりも前に産出していたジョルダンカイギュウでした。そして、実は現在展示してあるヤマガタダイカイギュウもジョルダンカイギュウから引き継いだ部分があるのですが、紙面の都合上、割愛させていただきます。

 博物館は、そんな自然史の「コレクション」を育てることが必要です。足元の石が何か知りたいと思って、図鑑を見ると図鑑の写真とは合わないことは多々あります。近年ではスマートフォンのカメラで知りたい物の写真を撮ると「先生」が答えてくれるようになりました。しかし、その「先生」は、きっとどこかの誰かが記載・分類した「何か」としか答えてくれません。それは真か偽であるかは、ここでは申せませんが、はっきりしていることは、どこかの誰かが記載・分類する時には、「コレクション」を見て、他の種や物質との違いを見極め、時には新種として記載し、時には異名(シノニム)として統合し、時には記載した本人が混乱し、時には捨てる(ゴミ箱分類群)ことを膨大な時間をかけているのです。その時に「地域の分類群」を知ることとして、博物館には地域に関する「コレクション」を育てていくことが求められます。そして、丹精込めて育てられた博物館のコレクションは、展示や調査・研究を通じて、皆様の教育に役立てていきます。

 令和5年4月1日から約70年ぶりで博物館法が改正となり、デジタルアーカイブの作成と公開が努力義務となりました。山形県立博物館でも博物館資料をデータベースとして公開しておりますので、是非活用いただければと思います。

 さて、自然史と博物館について短いながら、書かせていただきました。博物館は、単なる古いものを展示しているだけでも、イベントをするだけでもありません。もちろん、皆様に楽しんでいただけるイベントの実施を全力で取り組んでいますが、もっと皆様に博物館を「活用」して欲しいと思います。ちょっと困ったら博物館に行ってみるかと思えるような山形県立博物館を今後も目指して参ります。

 最後に地学部門担当の学芸員の思いを綴り、結びとさせていただきます。

諸君、私は地学が好きだ

諸君、私は地学が好きだ

諸君、私は地学が大好きだ!!

セレクション展開展しました

 令和5年度やまはくセレクション展がついに開展しました。今年も各部門から選りすぐりの資料が展示されています。常設展示では見ることができないレアな資料がたくさんありますので、この機会(期間は5月12日(日)まで)にぜひご来館ください。

 写真は、展示資料の一部ですが、これはいったい何でしょう?

 会場で探してみてくださいね。

ヒント:海にすむ生き物です。
ヒント:するどいツメをもつ肉食動物です

閑話休題

 博物館2階ロビーに、50年前の完成当時の建物の模型があるのを皆さんは見たことがありますか?そこにミニカーも一緒に展示しているのですが、この車に気が付いた人はいますか?

 これは「童夢零(どうむぜろ)」という車のミニカーです。この名前を聞いてすぐに分かった人はかなりのマニアですね。博物館ができた1970年~1980年代はスーパーカーブームといって、日本全国でフェラーリやカウンタックといった外国のスポーツカーがもてはやされていました。そんな中、1978年に日本製のスーパーカーとして発表されたのが「童夢零」でした。しかし結果的に発売されることはなく、幻の車として終わってしまいました。山形県立博物館が開館した当時の車として置いています。気になった方は、来館した時に見てみてください。

「高等女学校と実科高等女学校」

博物館では現在、プライム企画展「高等女学校と実科高等女学校~青春の学びと生活~」を絶賛開催中です!

明治から昭和初期にかけて女性が学ぶ高等教育の場としてあった「高等女学校」と「実科高等女学校(家事や裁縫などの実用科目を教えていた高等女学校の一種)」をテーマに、山形県の女子教育の歴史を振り返る展示会です。

中には、何だかとても難しい展示会みたい…と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし!一歩展示室に入ればレトロでノスタルジックな資料であふれており、そんな心配も吹き飛ぶことと思います!

・希少価値の高いシートマイヤー製やスタインウェイ製のグランドピアノ(大正や昭和初期のもの!)

・各学校の制服の変遷(実物やミニチュアで展示)

・修学旅行やスポーツなど学校行事を楽しむ学生の写真の数々

・寄宿舎の再現コーナー

・時間割り

などなど…当時の女子学生の生き生きとした姿が思い浮かぶ資料がいっぱいです!

私のイチオシ資料は、昭和7年の第一高等女学校(現 山形西高等学校)の制服です。

よく見ると…袖口や胸元に刺繍リボンがあしらわれています!お洒落!(リボンの柄も素敵なのでしゃがんで袖の中を覗き込んで見てくださいね)

ただ資料を眺めるだけでは物足りないという方のためには、企画展担当者による解説会もあります。より深く展示会を楽しめます。

お申し込みは不要ですので、是非お気軽にご参加ください!

◆展示解説会

12月2日(土) 13時30分~14時 第三展示室にて

※本展示会は12月10日(日)までの開催

※今回の企画展は撮影禁止

プライム企画展記念ベントのお知らせ

当館で行われる令和5年度プライム企画展「高等女学校と実科高等女学校-青春の学びと生活-」の記念イベントとして、山形西高・山形北高生による演奏会を行います。

博物館で演奏会が行われるのは、なかなか見られない試みになります。

当日は無料開館日ですので、皆様是非、ご来館ください!

皆様のお越しを心からお待ちしております。

(体験広場で写真のクジラ骨格標本をバックに演奏してもらいます!)
(2階の展示室への階段踊り場からもご覧になれます!)
(第1展示室と第2展示室を繋ぐ渡り廊下でもご覧になれます!)

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当日は東北文化の日(10/28・10/29)で無料開館となります!

10月28日(土)(「東北文化の日」協賛無料開館日)
   ①13時~13時30分(30分間)
   ②14時~14時30分(30分間)
   ※合計2回の演奏を実施

演奏者 山形県立山形西高等学校合唱団

演奏曲目
 ① 山形県立山形西高等学校 校歌
 ② リフレイン
 ③ 夢見たものは
 ④ フレア
 ⑤ REIN
 ⑥ 優しいあの子
 ⑦ 赤とんぼ
 ⑧ ふるさと
 ⑨ 寂庵の祈り
  ※曲目や演奏順は変更の可能性があります。

10月29日(日)(「東北文化の日」協賛無料開館日)
   ①13時~13時30分(30分間)
   ②14時~14時30分(30分間)
   ※合計2回の演奏を実施

演奏者 山形県立山形北高等学校吹奏楽部

演奏曲目
 ①名探偵コナンのメインテーマ
 ②となりのトトロ
 ③やさしさに包まれたなら
 ④川の流れのように
 ⑤花は咲く
 ⑥ジャンボリーミッキー
   ※曲目や演奏順は変更の可能性があります。

演奏場所 体験広場    
鑑賞場所 体験広場前通路に40席程度の椅子席を準備します。
     また、1階から2階に上る階段の途中と、第1展示室から第2展示室への通路から立って鑑賞することもできます。

(1)事前申し込みはありませんが、会場では職員の指示に従ってご鑑賞くださるようお願いいたします。
(2)駐車場が混み合う場合は、霞城公園内の東側駐車場や北側駐車場をご利用ください。(職員駐車場は関係者の駐車場になりますのでご利用はお控えください)

チラシはこちら⇒クリックでダウンロード(PDF:543KB)

「特別展が無事に閉展&プライム企画展はじまりました!」

 まずはお知らせより
 9月30日(土)よりプライム企画展「高等女学校と実科高等女学校-青春の学びと生活-」が
 はじまりました。
 山形県の女子教育の歴史が分かる400点以上の資料が展示されており、見ごたえ十分の展示となっております。(全ての資料をしっかり見たら2時間以上はかかるのでは⁉)
 上の世代の方はもちろん、山形県の歴史や教育、郷土史などに興味のある方も楽しめる展示内容です。12月10日(日)までの展示ですので、みなさまぜひ当館へ足をお運びください!!

プライム企画展テープカットの様子 
開展式後の展示解説会(木村専門員)

 話は変わりまして8月27日(日)に閉展した特別展「Bones-生き物の骨格はどうなっているのかー」を振り返りたいと思います。

 テーマからも分かるように、骨格標本が中心となる展示会を開催しました。
 骨を展示テーマにしたのは「インパクトがあり、多くの方に興味を持ってもらえそうだから」という理由です。(実は、骨格標本を中心に据える展示会は当館初の試みでした。)

 しかし、骨格標本の展示会は想像以上にハードルの高いものでした。なぜなら、当館には骨格標本がほとんど収蔵されていないからです。そんな状況で骨格標本を展示するという事は、骨格標本を所有する施設や団体に協力していただかないと成り立たないことを意味します。協力してもらえるか不安でしたが、お願いをした施設・団体の方々は快く引き受けてくださり、多くの骨格標本を展示することができました。協力してくださった方々には本当に感謝しています。

ご協力のおかげで開催ができました

 展示会が始まると想像以上にお客さんが入り、期間中12,362人の方に足をお運びいただきました。
ちょうど学校の夏休み期間と重なっていたこともあり、お子様連れのご家族が多かった印象があります。興味津々で骨を見ている子供たちの顔を見ると、展示までの苦労が吹き飛びました。

子どもに人気だったキリンの骨格標本(仙台市八木山動物公園 蔵)

 展示期間中のアンケートもたくさんの方にご記入をいただきました。例年になく多くのご意見・ご感想をいただいております。(入力担当者が困ってしまうくらいいただいております笑)みなさまからいただいたご意見・ご感想は全て目を通させていただき、改善できることは改善し、今後に活かせることはしっかりと活かしていきたいと思います。

 特別展を見にご来館くださった皆様、本当にありがとうございました。
 今後も展示会やイベント・講座等予定しておりますので、またのご来館をお待ちしております!

                                 特別展担当 動物部門 細越林太郎

特別展「Bones」開催中です 

 6月3日(土)より、当館2階の〔第3展示室〕にて、特別展「Bones ―生き物の骨格はどうなっているのか―」を開催中です。連日、多くのお客様や学校団体様にお越しいただき、誠にありがとうございます。

 この展示会は、生き物の内部構造である「骨格」に焦点を当てた展示となっております。普段はなかなか目にすることのない“生き物の骨格”を、はく製や写真と比較しながら観察することができる貴重な機会となっておりますので、ぜひお越しください。

特別展Bonesが開催されている第3展示室の入口

 また、1階の〔体験広場〕では、 “さわることができる展示”を再開いたしました。昔の道具や化石、「縄文の女神」のレプリカ等を、直接さわって確かめていただけるコーナーとなっておりますので、こちらも併せてお楽しみください。

皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

さわることができる展示

新規職員のご紹介(民俗)

 博物館ブログをご覧いただいている皆様、はじめまして。令和5年度から山形県立博物館の学芸員として勤務している稲垣圭祐(いながきけいすけ)です。

 山形県立博物館の分野には歴史や植物など7つの部門がありますが、この中でも私は民俗分野を担当しています。民俗と聞くとあまりなじみがなく、ぼんやりとしたイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

 わかりやすい言葉にすると、ある地域や家など集団の中で人々、特に農民や漁民など庶民層がどのような生活を送ってきたのかについて研究しています。この民俗という分野の中でも、私自身は庶民生活史を専門分野としています。

 一言に「人間の生活」「人々の暮らし」と言っても、時代や地域、仕事、立場など様々な事情で千差万別で様々な姿があります。私達の暮らしの姿はどのようなものか、私達が暮らすためにどんな社会を作り出しているか、社会は自分達の暮らしにどんな影響を与えているかなどに目を向けて探究しています。山形県にはいったいどんな暮らしの姿があるのでしょうか。

 実は私の生まれは山形県ではなく、三重県です。令和2年から令和5年3月まで中山町で地域おこし協力隊として活動をしていました。中山町に来るまで山形県とはあまり関わりはありませんでした。

 そんな私も山形暮らし4年目を迎えますが、まだまだ分からないことばかりです。だからこそ、学芸員という専門的な視点だけでなく、よそ者の客観的な視点とあわせて地域の方々が何を大切にしているのか、山形県外にどんな魅力を伝えると良いか向き合っていきたいと思います。 これからも山形県内をフィールドとして研究活動に取り組み、山形県の魅力を掘り下げていきます。

新規職員(民俗)
民俗担当です。

ヤマガタダイカイギュウの取材がありました

こんにちは。

新緑が眩しい季節となり、日に日に暖かさが増しておりますが、皆様お元気でしょうか。山形県立博物館は6月の特別展に向けて、日々準備を進めております。

さて、4月中旬に遠路はるばる関東から当館の展示物に取材がございました。特に地学です。

もう一度申し上げます。

特に地学です!!

(担当者の強い意志が入っています。)

本の編集者の方々が山形県天然記念物に指定されておりますヤマガタダイカイギュウの化石と地学と自然分野の常設展示を取材されました。学芸員の説明に熱心に聞き入っておられまして、今から本の出版が楽しみです。

後日、編集者の方々のホームページに、当館での取材の様子が公開されておりました。

なんと、全3部作の超大作×2!

そこで、公開されておりましたホームページと記事を紹介させていただきます。

ブログへの記載をご快諾いただきました編集者の方々へ、この場を借りまして、お礼申し上げます。

取材くださった編集者のホームページは以下の通りになります。

本のあて。

https://note.com/honnoate/

【編集先記:今、本を作っています】ヤマガタダイカイギュウに会いたくて山形県立博物館編vol.1

https://note.com/honnoate/n/n235a3c539183

【編集先記:今、本を作っています】ヤマガタダイカイギュウに会いたくて山形県立博物館編vol.2

https://note.com/honnoate/n/n3757b210120f

【編集先記:今、本を作っています】ヤマガタダイカイギュウに会いたくて山形県立博物館編vol.3

https://note.com/honnoate/n/n34e32f939276

【編集先記に同行してみた件】ヤマガタダイカイギュウに私も会いたくて山形県立博物館編vol.1

https://note.com/honnoate/n/n42f93c60fbfc

【編集先記に同行してみた件】ヤマガタダイカイギュウに私も会いたくて山形県立博物館編vol.2

https://note.com/honnoate/n/n17daaa1ccae8

【編集先記に同行してみた件】ヤマガタダイカイギュウに私も会いたくて山形県立博物館編vol.3

https://note.com/honnoate/n/nc4ea6a0276ef

ヤマガタダイカイギュウの発掘ストーリーを取材されていました。
ヤマガタダイカイギュウの取材の様子です。

セレクション展は5月14日まで

こんにちは。桜の季節で賑わった霞城公園も、今や青々と新緑が美しい景色が広がっております。とても爽やかで、心が洗われるようです。
しかし、春の暖かさの中に急激な寒さもあったりと、体調管理が難しい毎日ですよね。皆さま、お体には気をつけてください。
さて、3月から開催されている「第5回やまはくセレクション展」も残り僅かとなってきました。
地学・植物・動物・考古・歴史・民俗・教育の全7部門から構成されている本展示会は、新収蔵資料や未公開資料などを展示中です。
第三展示室の半分の空間に、約90点の資料がぎゅぎゅっと詰まっております。

各テーマをご紹介します。
地学部門 「地球最古級の溶岩と会津盆地の化石」
植物部門 「牧野富太郎と山形~1931年、らんまんな飛島にて~」
動物部門 「日本近海のウミガメたち」
考古部門 「尾花沢市原の内A遺跡」
歴史部門 「どうする義光―最上義光と徳川家康―」
民俗部門 「四季農耕図と農具」
教育部門 「山形師範学校初代校長斎藤篤信の掛軸」
気になるものはありましたか?

最近、テレビドラマで飛び交う単語に興味が出てきたよ!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ぜひ、この機会にやまはくへ足をお運びください。
ちょっと難しそう、という方にもご安心いただきたいのが、解説会に参加したように詳しく分かる!?担当者による解説シートが全部門あるのです。展示資料と合わせてご覧いただければ、より深く楽しんでいただけるかと思います。

5月14日(日)までの開催となっております。初公開資料も多数ありますので、霞城公園を散策しながら、気軽にお立ち寄りいただければ幸いです。

新規職員のご紹介(地学)

初めまして。

今年度から山形県立博物館で地学担当の学芸員として着任しました瀬戸と申します。

私は地学の中の地層(海のたい積岩が得意です)や化石(主に貝の化石が得意です)が専門分野です。

もう少しだけ専門用語で説明すると、後期新生代の貝類化石に基づく堆積環境の復元が研究テーマです。また、現在の生きている貝にも興味があります。

これから、山形県内をあちこち巡ってみる予定なので、博物館以外にも出没するかもしれません。

関東から山形県に来ましたので、まだまだ山形県に関しまして素人ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。

山形県立博物館の新規職員

東日本大震災から12年…

いまから230年前、寛政五年正月七日(1793年2月17日)の正午過ぎ頃、
大規模な地震が東北地方を襲いました。
その時のようすを当時の人が家の仏壇に書き残した「地震書付」という
資料が県博には所蔵されています。
3/10(金)~21(火・祝)の期間限定で展示いたします。
東日本大震災から12年を迎える今。
地震のようすを後世に伝え残そうとした人の思いに触れていただければと思います。