やまはくブログ

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第1回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師とし、それぞれの専門分野で研究していることを紹介する「博物館講座」を実施しております。中でも、東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門とは連携事業の一環として、2013年度から毎年講師を派遣していただき、最新の研究成果をもとに山形県の地域史を題材としたご講演をいただいています。
 6月7日(土)の第1回博物館講座では、東北大学東北アジア研究センターの荒武賢一朗教授をお招きし、「古文書から読み解く庄内大山の江戸時代」という演題でご講演いただきました。
 荒武先生は古文書の分析だけでなくフィールドワークも含めて研究に取り組まれており、これまでに村山・最上地方の近世史をテーマに当館でご講演頂いております。
 今回は江戸時代の古文書をもとに出羽国田村郡大山村(現:鶴岡市)の様子についてお話しいただきました。元文元年(1736)と宝暦11年(1761)にそれぞれ書かれた「村明細帳」(当時の公文書)の内容を比較しながら、大山村の人々の生活がどう変化していったのか、読み解いて頂きました。
 また、当館が所蔵する長井政太郎収集資料の一部である「原田家記録」から鋳物師(金属を溶かし、鋳型に流し込んで器物を作る職人)について、その職官の由来や、彼らが造営に関わった鐘など、大山村に住んだ職人たちの歴史を知るきっかけになりました。
 参加者からは「江戸時代の大山の様子が目に浮かんだ。」「村の自治や村人の息づかいまでも感じられて大変おもしろかった。」「大山地区の具体的な生活の様子を知ることができ、地域の歴史を身近に感じることができた。さらに知らない資料から産業状況などを知りたいと思う。」などといった感想が聞かれました。
 次回は7月19日(土)、東北芸術工科大学の岡陽一郎先生による第2回博物館講座「近世人のみた中世ー近世人の過去認識ー」を開催します。詳しくはホームページでお知らせしておりますので、ぜひご参加ください。

新規採用職員のご紹介(歴史)

博物館ブログをご覧の皆さま、初めまして。
今年度から歴史担当の学芸員として着任しました佐藤弘花(ひろか)と申します。

大学では文化財修復、特に仏像や漆芸品の保存や修復について学んできました。
中でも平安時代の仏教美術に興味があり、金色堂の漆芸素材をテーマに修士論文を書いたり、県内のいくつかの寺院で調査や仏像修復に参加したりしました。

宮城県出身の私も山形に住んで7年目になりましたが、山形の歴史は奥深く、まだまだ知らない事ばかりです。
山形が「出羽国」として歴史上に登場するようになってから千数百年、時代や地域ごとに様々な歴史が紡がれてきました。そうした山形の魅力ある歴史や文化を多くの方に知って頂けるよう、日々勉強しながら業務に励んでいます。

寺社や史跡を巡るのが好きなので、今後も県内のいろいろな場所を訪ねてみたいと思います。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

須川埋没林の化石木の展示室オープン

執筆 瀬戸大暉(地学担当学芸員)

 今年の4月から体験広場に、須川埋没林の化石木を展示する展示室をオープンしました。化石木は2本展示してあります。ここでは発見から展示までをご紹介します。

【須川埋没林の化石木発見まで】
 須川埋没林の発見は27年前の1998年まで遡ります。この頃に地元の方が上山市宮脇地区を流れる須川の河床に半ば化石化した「立ち木の樹木」が露出していることを発見しました(長澤・阿部,2001;本田ほか,2003)。山形市谷柏地区でも、山形大学の櫻井教授(当時)によって、2003年に「立ち木の樹木」が発見されました(山野井ほか,2013)。
 それまでにも、谷柏地区の須川河床に樹木があることは地元で知られていました。しかし、それが2万7千年前の樹木であるとは考えられておらず、橋脚の残骸説、船の係船柱(ボラード)説、洪水から堤防を守るために昔の木製電信柱を埋めた説などの「人工物」であると思われていました。過去には川遊びで化石木の上から飛び込みしていたこともあったとか。

1975年の須川埋没林付近の航空写真
出典:国土地理院撮影の空中写真(1975年撮影)

【化石木が博物館に来るまでの道のり】
 埋没林が須川河床にあることは研究によって明らかになってきましたが、「河床」にあることと「立ち木」であることがネックとなって、発見以後は現地で保存活用がされてきました。谷柏地区の須川埋没林は、「氷河期の須川埋没林」として、地元のコミュニティーセンターや大学の協力もあり、長年に渡り地域の宝として見守られて来ました。
 そもそも、なぜ「須川埋没林の化石木」が「埋没林」と「化石木」に名称が分かれているのでしょうか。答えとしては、「埋没林」は「林」と名前が付くように、森林が何らかの原因で現地に埋まって保存された場所を指す名称とされ、「化石木」は「埋没林」から発掘・採集された「樹木の化石」の名称であるとされます。そのため、上山市から山形市を流れる「須川」から発見された「埋没林」から採集された「樹木の化石」と言う意味で「須川埋没林の化石木」と命名されました。
 話が逸れてしまいましたが、化石木が博物館に来るまでの経緯は、時を2020年まで遡ることになります。2020年7月27日~29日にかけて、山形県と秋田県で記録的な大雨が記録され、須川も大きなダメージを受けました。その後、須川埋没林のある谷柏地区では河川改修工事が実施されることとなりました。豪雨災害の翌年の2021年に須川では護岸工事が行われることとなり、須川の河道を一部変更する工事が行われました。その際に、須川埋没林の一部が完全に陸上に露出する機会ができました。
 この時にも地元の方からの埋没林が露出しているという情報が博物館に入り、急遽、学芸員が現地を確認することとなりました。2021年5月に学芸員が現地に赴き、3本の化石木SK1~SK3を確認しました。現地での確認と関係各所への調整の結果、7月に1本(SK1小さいほうの化石木)、9月に1本(SK2大きいほう)を掘り出すこととなりました。

 2021年7月にSK1の掘り起こしが始まりました。重機を使用し、化石木の周り現世の河床の礫を取り除き、根っこが見えるようにしました。
 博物館・県・大学・地元の方々の総勢50~60名が見守る中で、SK1は無事に掘り起こされ、博物館へと輸送されました

 2021年9月にSK2の掘り起こしが始まりました。SK2はSK1と違って、根っこが大きく張り出していたことから、少々掘り起こしが難航しましたが、無事に掘り起こされ博物館に輸送されました。

 さて、無事に須川埋没林から掘り起こされた化石木2本ですが、このままでは展示ができない状態でした。まず、川から引き揚げたため、化石と言っても非常に膨大な水分が残されています。そのため、まずは乾燥させる必要があるのですが、何せ大きい上に重いため、野外での自然乾燥しか方法がありませんでした。なお、掘り起こした直後のSK2はクレーンで釣り上げた際に約1トンの重さを記録しています。そのため、止む無く博物館の裏手や正面入口などで乾燥させていました。

【化石木の展示までの軌跡】
 時は2023年となり化石木の展示計画がいよいよ始動しました。まず初めに決めることが、この大きな化石木をどこに展示するのかでした。色々と知恵を絞って考えた結果、1階の体験広場の一角を展示スペースとすることが決定しました。展示スペースが決まったので、次はどのように化石木を展示するかを決めなければなりませんでした。博物館内に展示する必要があるため、まずは乾燥によって生じた割れ目等の補修、自然環境下にあったための防虫・防カビ等の資料保護を行いました。大きさの観点と資料の保全状態からSK1から処理を始めることとなりました。SK1の処理と平行して、大きな化石木であるSK2をどうやって館内に運び入れるかが課題となりました。寸法上は、博物館の入口ギリギリの大きさとなり、しかも人力で動かせるのかも課題となりました。
 課題は残りつつも2024年8月に遂に化石木SK2を館内に運び入れることとなりました。まずは化石木を浮かせて、台車に乗せることから始まります。果たして、化石木が釣り上げた際に自重を支え切れるのかと不安もありましたが、幸いにも無事に台車に乗せることができました。第一関門突破です。

 台車に乗ったので、最大の関門である館内への運び込みが始まりました。幸いにも乾燥が進み、重量は軽くなったので、大人が数人掛かりで押せば化石木は動いてくれました。非常口からの搬入を試み、台車を近づけていきます。寸法上、通らない可能性がありましたが、無事に最大の関門を突破に成功しました。
〇当時の会話(再現)
「慎重に、ゆっくり近づけて、もうちょい、もうちょい」
「あれ?これこのまま通るじゃないか?」
「じゃ、このまま行きます。」
「お?おぉ?おおお!(歓声)」
「通った!通った!」
「おおお!(再度歓声)」

 幸いにも化石木SK2は、切ることもなく館内に入れることができましたので、そこから各所に補修・保護処理が行われました。その後、展示スペースの工事や化石木を展示用に垂直に立ち上げたりと徐々に展示に向けて具体的な動きが始まりました。
 2025年3月にいよいよ化石木SK2を展示場所に移動することが始まりました。展示用の姿勢になっているため、ほとんど柱だけで支えており、バランスを崩すと一巻の終わりと言う中で、移動が始まりました。もしバランスが崩れたらとの考えも杞憂に終わり、無事に化石木SK2は現在の展示場所へと移動が完了しました。

 その後に照明のセッティング、展示スペースの壁面にある背景パネルの準備、解説パネルの作成を経て、ようやく展示スペースが完成となりました。さらに、AR(拡張現実)によるSK2の復元イメージ、QRコードでの多言語解説を設置し、遂に新たな展示室がオープンとなりました。

【最後に】
 須川から埋没林が発見されてから22年後の2025年(令和7年)4月1日に「須川埋没林の化石木―最終氷期最寒冷期の針葉樹」が常設展示となりました。
 この展示ができるまでの間に多くの関係者の方々から多大なるご支援とご指導を賜りました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。須川の埋没林の発見に大いに尽力された阿部龍市氏は、2022年(令和4年)12月にご逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表します。阿部龍市氏の業績は、長澤ほか(2024)に詳細が記載してあります。

引用文献
 本田康夫・井上量庸・山野井 徹・沼澤菊男(2004)上山市宮脇地内の「化石の森」について.山形応用地質,24,1-7.
 長澤一雄・阿部龍市(2001)山形県上山市須川河床で発見された上部更新統の針葉樹埋没林.山形応用地質,21,95-99.
 長澤一雄(2022)山形市須川河床に現れた後期更新世の埋没林の発掘.山形県立博物館研究報告,40,6-14.
 長澤一雄・大場 總・阿部弘也(2024)〈追悼〉阿部龍市氏を偲ぶ ~山形の大地と化石を愛す~.山形応用地質,44,107-109.
 山野井 徹・都築勝宏・本田康夫・井上量庸・津智志(2013)山形市南部須川河床の化石樹木.山形応用地質,33,10-17.

「館内の照明などをリニューアルしました」

 山形県立博物館が開館して早54年。故山下寿郎先生創立の山下寿郎設計事務所(現山下設計)作の当館ですが、山下先生の質実剛健の理念通り、長年の風雪に耐えてきました。
 しかし、内部の設備更新はやはり必要で、特に蛍光灯については昨今のLED照明の普及と蛍光管製造の終了により、交換が急がれていました。
 そしてついに、昨年度工事作業が終わり、4月から常設展示室は新しいLED照明へと切り替わりました(≧▽≦)。あわせて、経年劣化で色褪せてしまった写真パネルなども一部更新、さらには第2展示室にはデジタル展示装置も多数設置しました。さすがに展示資料も含めて全面リニューアルとまではいきませんが、来館者の皆様により快適にご覧いただけるものと思います。
 特に、第2展示室の国宝展示室には、山形県自慢の「有機EL照明パネル」が設置されております。面で照らす光源により資料の影ができにくく、光量を上げられない(文化庁の指針で、国宝などの重要資料に照射する光量は決められています、これ豆知識です)資料には最適な照明になっています。ちょっと暗いと感じるかもしれませんが、目を慣らす意味でもぜひじっくりゆっくりご覧ください。

プロジェクターにて出羽三山詣を解説
国宝を照らす有機EL

第6回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介する「博物館講座」を実施しております。中でも、東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門とは連携事業の一環として、2013年度から毎年講師を派遣していただき、最新の研究成果をもとに山形県の地域史を題材としたご講演をいただいています。

 1月18日(土)の第6回博物館講座では、東北大学東北アジア研究センターの荒武賢一朗教授をお招きし、「地域をかけめぐる江戸時代の商人と流通」という演題でご講演いただきました。
 荒武先生のご専門は北前船による日本海流通など近世・近代の経済史ということで、以前も新庄藩の経済や尾花沢の商人柴崎家の社会貢献についてお話されています。
 今回は江戸時代の山形の商人の活動についてお話しいただきました。紅花や青苧といった山形の特産物を京都・江戸などに出荷・販売する商いで栄えた長谷川家・福島家の商業活動、上杉氏の城下町米沢の商工業や租税、倹約令の記録からみた経済の様子、庄内地方の温海地区における山形・鶴岡・酒田の商人の出入りなど、山形県各地の商人たちの動きについて、まさに「かけめぐる」様子を知ることが出来ました。江戸時代初期から伊勢・近江の商人が山形に進出してきたことの理由、また近江商人が山形に土着していく中でどのような行動をとったかなど、商業都市山形の姿を知るきっかけともなりました。

 参加者からは「米沢や山形の商業の発展を理解できた」「近江商人の山形出店までの長い歴史が初めて分かりました。蒲生が影響しているとは」「久しぶりに歴史の勉強をさせていただきました。機会があればまた出席したいと思います。」といった感想が聞かれました。

 次回は2月1日(土)、当館の稲垣圭祐学芸員による第7回博物館講座「日本人と麺食~日本人はどのような麺を食べてきたのか~」を開催します。詳しくはホームページでお知らせしておりますので、ぜひご参加ください。

第5回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介する「博物館講座」を実施しております。

 12月14日(土)は当館の齋藤祐一館長が講師を務め、第5回博物館講座が開かれました。
 齋藤館長は今年4月から県立博物館に着任されましたが、昨年度までは鶴岡市にある県立加茂水産高等学校の校長先生を勤められていました。県内唯一の水産高等学校での勤務を通して得られた知見をもとに、「山形県の海事情-漁業の様子と水産高校の取り組みのご紹介-」という演題で講義されました。
 山形県は自然の恵みが豊富で、海の幸も豊富だと感じていましたが、海面漁業・養殖業の生産額が全国第39位(海岸線をもつ都道府県では最下位)という事実に驚きました。また、漁業に携わる方々が少なく高齢化も進んでいること、大型船舶も少なく山形県の漁業が縮小傾向にあることなど、これまであまり知られていなかったことを教わりました。また、サワラやカニのブランド化、漁業に魅せられた人々の移住など、山形県の漁業を活性化させようとする取組みがあることも紹介していただきました。
 参加者からは「山形県の水産量の少なさに驚きました」「漁業者の育成や他業からの転業といった実情を知ることが出来ました」「なかなか海の話を聞くことがないので、とても興味深くお聞きしました」といった感想や「時間が足りなかったので後半のお話もお聞きしたかったです」「毎年いろいろな分野のお話を聞けるので、館長講座楽しみです」など館長の講座を希望する声がありました。

 次回は1月18日(土)、東北大学東北アジア研究センターの荒武賢一朗教授による第6回博物館講座「地域をかけめぐる江戸時代の商人と流通」を開催します。詳しくは近日中にホームページ上でお知らせしますので、ぜひご参加ください。

「イチョウって…」

秋と言えば紅葉!現在、博物館前にあるイチョウも黄金に色づき、とても綺麗です。
さて、そんなイチョウですが、太古の昔から地球上に存在していたことをご存知ですか?
なんと、その歴史は2億年以上にもなるそうです!東北でも、岩手県久慈地域から、新生代 古第三紀 暁新世~始新世(約6600万~3390万年前)のイチョウの化石が見つかっています。

実はこの化石、現在開催中のプライム企画展「東北の自然史大図鑑―The Great Natural History of Tohoku―」の会場にて展示中です。

(岩手県立博物館蔵)

形、そのままですね…!
人間が登場する遥か昔から変わらないものが身近に存在するなんて!なんだかワクワクしてきませんか?
今回の企画展では、東北各地の「化石、岩石、鉱物」に焦点を当て、魅力あふれる東北5億年の自然史を紹介しています。

山形が誇る、世界でたったひとつだけの化石「ヤマガタダイカイギュウ」の実物も6年ぶりに公開します!
青森県指定天然記念物「アオモリムカシクジラウオ」も県外初公開です!
東北6県の県の石、勢ぞろいしています!
隕石、三葉虫、アンモナイト、琥珀、恐竜の化石(レプリカ、一部分のみ)、貝や植物の化石などなど…盛りだくさんのワクワクする資料が皆さんをお待ちしています!!

会期は12月15日(日)までです!
東北地方の、ひいては地球の歴史に思いを巡らせてみませんか?

★展示図録を販売中!これ1冊に東北の自然史がギュッと詰まっています!
★12月7日(土)13:30~担当学芸員の解説会があります!申し込みは不要ですので、お気軽にご参加ください。(博物館の入館料が必要です)

(当館蔵)

ちなみに、今回のブログ担当のお気に入りはこの三葉虫です。何でエビぞり?
会場で探してみてください!

第4回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介する「博物館講座」を実施しております。
 9月14日(土)は当館職員の中川裕太学芸員が講師を務め、第4回博物館講座が開かれました。
 中川学芸員は今年4月から勤務をはじめたばかりで、県立博物館で話をするのは今回が初めてでした。最初こそ緊張した様子でしたが、参加者の皆様の関心も高く、熱心に話を聞いてもらえたためか、次第に滑らかなスピーチができるようになっていました。
 講座の演題は「野生動物を調べる-その方法と実践-」。中川学芸員が以前勤務していた、野生動物の生態を調べる企業での体験を交えながら、調査に使う道具や調査方法を紹介したり、実際の調査の様子を動画で流したりと、普段の生活では知ることのできない野生動物とのかかわりを知ることが出来る、貴重な講演でした。
 また、本物の動物の頭骨を使い、資料と照らし合わせながら動物の種類を当てるというワークショップも行いました。参加者も隅々まで眺めながら、楽しく参加してもらうことが出来ました。
 次回は12月14日(土)、齋藤祐一館長による第5回博物館講座を開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、ぜひご参加ください。

第3回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介していただく「博物館講座」を実施しております。
 9月14日(土)は東北芸術工科大学から松田俊介(まつだしゅんすけ)先生を講師にお招きし、第3回博物館講座が開かれました。県内外から多くの方にご参加いただきました。
 講座の演題は「民俗芸能の技と知恵を引き継ぐ」でした。山形県の各地には、遊佐町の番楽「杉沢比山」をはじめ、古くから地域に伝わる民俗芸能が数多く存在します。古くは江戸時代から伝わるというこうした地域の民俗芸能が、少子化などで担い手が不足しているという問題があり、伝統の継承や存続が課題となっています。こうした現状の中、地域外人材の活用(外部化)や、映像や音声の記録を保存・伝達する工夫(情報化)、現代の情勢に合わせ日程や規制を緩和する(意義の問い直し)といった取り組みにより、民俗芸能の技術や意義を後世に伝えていこうという動きがあることを知ることが出来ました。そこには、民俗芸能を守りたいという地域の方々の熱い想いが感じられました。高擶小学校(天童市)では地元の小学校で獅子踊りを継承するなど、子どもたちを通して共存する姿も紹介されました。
 アンケートでは「伝統芸能の保存は大変難しい現実に直面しており、継承への提案があり参考になった。」「知らない芸能もたくさんあることを認識いたしました。後進育成のことについても考えさせられました。」といった意見が寄せられ、民俗芸能の今後について皆さんも考えられていることが伝わりました。今後も専門家による研究成果を知ってもらう貴重な機会として講座を開催したいと思っています。

 次回、第4回博物館講座は10月19日(土)、当館で動物部門を担当している中川裕太学芸員を講師として開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますのでぜひご参加ください。

博物館実習を実施しました

 8月17日(日)~23日(金)の期間、学芸員の資格取得を目指す大学生を対象とした博物館実習を実施しました。今年は、7大学から12名の大学生を実習生として受け入れました。

 常設展示やバックヤードなど、実際の博物館の見学に加えて、各分野の学芸員から資料の取扱い等について講義や演習を通して直接指導を受けたり、企画展示の撤収作業を実際に体験してみたり、教育普及事業や広報活動、他機関との連携など、学芸員の専門分野以外の業務について学んだりして、博物館の運営全般について幅広く知る機会となりました。

 今年は特に、実習期間中に国宝「縄文の女神」を他施設に貸し出す業務に立ち会うことができました。絶対にミスの許されない作業であるため、移動や梱包の手順について何度もシミュレーションを行った上で実行に移すというプロの仕事を、固唾を飲んで見守った経験は極めて貴重なものでした。

 最終日には、実習生が各自テーマを定めて、展示物の解説をしてみるという模擬解説に挑戦しました。各実習生は緊張の中にも、丹念に調べて準備した成果を十分に発揮して、分かりやすく、興味深い解説ができたようです。

 実習に参加した学生には、これを機に博物館への関心をさらに高めて、学芸員という職業を選択肢の一つに加え、今後一層勉学に励んでいただきたいと思います。なお、来年度の実習生の募集については、令和7年1月以降に本館ホームページに公開する予定です。

高校生学芸員一日体験講座を開催しました

 8月1日(木)、2日(金)、7日(水)に、毎年恒例の高校生学芸員一日体験講座を開催しました。今年は高校側からの要望も踏まえ、従来の2回から3回に増やしたこともあり、延べ54名という大勢の高校生に参加していただきました。

 8月1日(木)は、「山形の歴史やくらしにふれる」というテーマで、主に人文系の展示室とバックヤードの見学に加えて、考古部門、歴史部門、民俗部門の講座を実施しました。発掘された土器の洗浄作業(考古)や明治時代の紙幣の観察(歴史)、自宅の間取りと暮らしについての聞き取り調査(民俗)など、学芸員になったつもりで活動するワークショップを行いました。

 8月2日(金)は、「山形の自然とそのめぐみを知る」というテーマで、主に自然系の展示とバックヤードの見学に加えて、植物部門、動物部門、地学部門の講座を実施しました。標本のつくり方やラベルの書き方(植物)、カブトムシの標本作成(動物)、夏休み館内地質観察体験のイベント準備(地学)など、実際に学芸員が日頃行っていることを体験してもらいました。

 8月7日(水)は、「地域の文化財を巡り学芸員と語る」というテーマで、午前中は、学芸員とともに、教育資料館(旧山形師範学校)、専称寺、御殿堰、文翔館(旧山形県庁及び県会議事堂)を巡りました。午後には、座談会「学芸員ってどんな仕事?」で学芸員5名の熱い思いを聞いた後、グループ討議「こんな博物館が欲しい!」で高校生がアイディアを出し合いました。

 高校生からは3日間とも、とても楽しく有意義であったとの感想をいただき、是非、来年も開催して欲しいとの声がありました。

土器の洗浄
カブトムシの標本作成
イベント準備
文化財を巡る

記念講演会②を開催しました。

 当館では、6月から最上川をテーマとした特別展「海に入るまで濁らざりけり-『母なる川』最上川-」を開催しています。最上川に関わる文学や川絵図、流域に暮らした人々の生活の様子などを知ってもらえるよう、様々な資料を展示しています。

 7月27日(土)、放送大学茨城学習センターの小野寺淳(おのでらあつし)所長をお招きして記念講演会が開催されました。小野寺先生には河川絵図の研究者として、2008年の最上川展でもご講演いただいたご縁があります。

 演題は「河川絵図に描かれた最上川の水運」。最上川は急流で有名ですが、江戸時代の舟運はとても盛んで、小鵜飼船・ひらた船といった川船を使った輸送力は全国有数だったそうです。江戸時代の山形は幕府や大名の領地が入り乱れたため、年貢米を運ぶ商人の船が多かったため、船による荷物の輸送が活発になったとのことでした。

 舟運が盛んになったことは最上川の河川絵図がたくさん作られたことと大きく関係したようです。小野寺先生は最上川の河川絵図をおおきく3つに分類し、それぞれの特色や作成目的について詳しく説明していただきました。講演会の後半は実際に展示を見ながらのギャラリートークも行われ、受講者が小野寺先生の解説に熱心に耳を傾ける様子が見られました。

 受講者からは「最上川の舟運がどのようにして行われていたかよく分かりました」「小野寺先生のお話に引きこまれ興味がわきました」などの感想が寄せられました。

 特別展は8月18日(日)まで開催しています。県指定文化財「松川舟運図屏風」や「羽州川通絵図」をはじめ、最上川を描いた河川絵図を多数展示していますのでぜひご来館ください。

第2回博物館講座を開催しました。

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介していただく「博物館講座」を実施しております。
 7月20日(土)は東北芸術工科大学から岡陽一郎(おかよういちろう)先生を講師にお招きし、第2回博物館講座が開かれました。県内外から多くの方にご参加いただきました。
 講座の演題は「聖地・霊場のはじまり-地域社会との関わり」。岡先生は以前、岩手県で一関市で調査研究されており、その経験をもとに中尊寺や骨寺村(ほねでらむら)といった中世寺院や集落などから、地域社会と宗教施設との関わりについてお話しいただきました。
 今ではパワースポットともいわれることもある霊場や聖地は「この世のものとは思えない」美しい光景や変わった地形(山や洞窟等)にあるとされます。こうした聖地はその周辺にある集落が維持管理することで聖地として機能するというお話でした。また、集落周辺の境界にある原生林などは、中世社会においては魔境であり、すぐれた宗教者でなければ立ち入ることも、人の手で開発することもできず、開発されることで聖地・霊場となっていったとのことでした。
 中世社会における宗教観と、修練の場としての聖地・霊場を維持するというお話は、今までの考え方と違った視点から見ることができ、大変興味深いお話でした。
 アンケートでは「大変興味深く拝聴しました」「岡先生の分かりやすい説明のおかげで自分にも理解することができました」と好評でした。今後も専門家による研究成果を知ってもらう貴重な機会として機会として講座を開催したいと思っています。

 次回、第2回博物館講座は9月14日(土)、同じく東北芸術工科大学の松田俊介先生を講師に迎えて開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますのでぜひご参加ください。

来館者数1万人突破セレモニー

6月26日(水)に、今年度の来館者数が1万人を突破し、記念セレモニーが行われました。
これまでにご来館いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

1万人目のお客様は、鶴岡市立朝暘第四小学校の皆さまでした。
セレモニーの後、小学生の皆さまは熱心に館内の展示を見学していらっしゃいました。

なお、当館では8月18日(日)まで、特別展「海に入るまで濁らざりけり ―「母なる川」最上川―」を開催中です。
皆さまのご来館を心よりお待ちしておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

土器でドキドキ!? 出張博物館 in 小国小学校!

山形県立博物館では小中学校の授業に協力する「出前授業」を行っています。

6月26日(水)、小国町立小国小学校にて、ホンモノの土器を触ってもらいながら縄文時代について一緒に勉強しました。

今回は、歴史の学習を始めたばかりの小学6年生(46名)が参加してくれました。

一人一個ずつ配られた土器片をスケッチし、観察してくれた児童のみなさんからは、「ツルツルした所とデコボコした所がある!」「カタツムリみたいな文様がある!」「動かすとキラっと光る!」などなど、本物を触ることでしか得られない感想を聞くことができました。さらに、粘土板に縄(縄文原体)を押し付けて、どうやって文様が施されたのかを体験してもらいました。

また、地元小国町に所在する「下叶水(しもかのみず)遺跡」から発見された土器を用意し、地元の歴史に触れ、地元の縄文時代を感じてもらいました。

これからも当館が所蔵する考古資料を「地域の宝」として活かすことができたら嬉しいです。

写真1:土器を観察しスケッチする児童
写真2:土器を観察して感じたことを発表
写真3:児童が土器について感じたこと
写真4:小国町下叶水遺跡から発見された土器を触ってもらう

記念講演会①を開催しました。

 当館では、6月から最上川をテーマとした特別展「海に入るまで濁らざりけり-『母なる川』最上川-」を開催しています。最上川に関わる文学や川絵図、流域に暮らした人々の生活の様子などを知ってもらえるよう、様々な資料を展示しています。
 6月22日(土)、東北文教大学から菊地和博特任教授をお招きして記念講演会が開催されました。
演題は「最上川舟運で行き交うものと文化・くらし-民俗学の観点から」。菊地先生は以前、当館学芸員として勤務され、平成4年には山形の民俗文化を紹介する特別展「やまがたと最上川-上方文化との交流-」をご担当されました。菊地先生がお持ちの最上川流域の民俗文化についての見識をお話しいただく機会とさせていただきました。
 講演会では、最上川の舟運のあゆみや上方から伝播して定着した祭礼文化、青苧(あおそ)や紅花といった北前船によって上方にもたらされた特産品の話など、山形の民俗文化や産業に関して講演いただきました。また、朝日町出身の柴田謙吾(しばたけんご)氏の業績についてご紹介いただきました。柴田氏はその生涯をかけて最上川流域の文化を熱心に研究され、古文書や文献に記されない船頭や筏(いかだ)乗りを取材し、彼らが持つ深い知識や知恵を記録し紹介しました。船頭の仕事に関係する資料を数多く収集し寄贈されるなど、県立博物館とも深いつながりのある方です。
 参加者からは「最上川の歴史・文化について再認識ができて大変参考になりました」「村山市に住んでいるためとても身近に感じました」「柴田謙吾氏の人生訓、業績に感動しました」など多くの感想が寄せられました。
 特別展は8月18日(日)まで開催しています。柴田氏が10年の歳月をかけて制作した40mの川絵図「最上川絵図」の複製も展示していますのでぜひご覧ください。次回の講演会は7月27日(土)、放送大学茨城学習センターの小野寺淳所長(茨城大学名誉教授)をお招きし「最上川舟運と河川絵図の特色」についてお話しいただきます。ぜひご参加ください。

博物館で、こんな体験はいかがですか?

 今月1日から、最上川をテーマとした特別展「海に入るまで濁らざりけり-『母なる川』最上川-」を開催しています。昭和天皇が皇太子の時に詠まれ、現在では「山形県民の歌」として知られる最上川の歌からはじまり、江戸時代の絵図や美しい風景などを紹介しています。
 今回の展示を企画した担当者から、ぜひ皆さんに知ってほしいコーナーを2つ紹介したいと思います。1つは「最上川へのメッセージ」です。展示をご覧いただいたみなさんから、最上川への想いや展示の感想、最上川をテーマにした俳句などさまざまなメッセージを残してもらっています。いくつかご紹介します。
「最上川の大きさにびっくりしました。」(PN 玲南さま)
「様々な表情を見せてくれる最上川。楽しませてくれる最上川。これからも美しい川であるように。」(PNたけママさま)
「昭和天皇がお詠みになったうたが流れていて良かったです。村山市の三難所を特集してくれてありがとうございました。村山市出身者としてうれしかったです。」(PN alzさま)
「去年の秋、船下りをしてきて、最上川を舟の上から見る風景に感動しました。いつもそばにある最上川を大切にしていきたいと思います。」(PNすずきゆい・ゆうこさま)
「紅花や 最上舟唄 京の道」(詠み人知らず)
「古(いにしえ)を 語り唄いつ 最上川」(I.Hさま)
「日差しよし 風良し旅の 老一歩」(きたのしらとりさま)
 もう1つは「VR体験『やまはくメタバース』」。展示の中に、村山市の三難所をめぐるミニシアターがあります。難所のうち「三ヶ瀬(みかのせ)」を通る場面を360度の映像で撮影しました。約3分間のシーンを、VRゴーグルで体験できるというものです。博物館にいながら最上川を下る船の上にいるような不思議な感覚で、波をかき分けながら川幅の狭い難所を抜けていく迫力を感じてもらいたいと思います。VR体験は不定期で開催していますので、次回以降の開催日時はSNSでお伝えします。ぜひフォローしてください。
 特別展は8月18日(日)まで開催しています。ぜひご来館いただき、メッセージや俳句を残してください。お待ちしています。

第1回博物館講座を開催しました(報告)について掲載しました

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野で研究されていることを紹介していただく「博物館講座」を実施しております。
 6月8日(土)は東北大学東北アジア研究センターの竹原万雄(たけはらかずお)先生を講師に第1回博物館講座が開かれ、多くの方にご参加いただきました。
 講座の演題は「江戸・明治時代の旅と山形」でした。竹原先生は現在、地域に残る文書の調査を進めており、そこから「旅」にまつわる資料をもとに講演いただきました。朝日町大谷の地主鈴木清助氏が記録した明治12年の道中日記には、約5か月間にわたって全国を旅した行程や訪問先、宿泊場所や費用などが記されていたとのことで、特に旅にかかった費用に注目した話は興味深かったです。他にも、江戸時代に盛行した、全国の寺社にお経を納める「六十六部廻国巡礼」について、天童市に残された資料を中心に、巡礼の目的や納経にこめられた想いなどをお聞きしました。
 地域に残された文書を解読することで、新しいことを知ることができる、大変興味深い講座でした。

 次回、第2回博物館講座は7月20日(土)に、東北芸術工科大学の岡陽一郎先生を講師に迎えて開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますのでぜひご参加ください。

子どもの日イベント振り返り

5月5日の子どもの日は、毎年恒例の無料開館日でした。
600人を超える方にご来館いただき、12日まで行われていた第6回やまはくセレクション展をはじめ、子どもの日の特別イベントをお楽しみいただきました。

特別イベントはセレクション展探検シート、パズル版グンカンツミキ、みちのくこけし塗り絵、特別展プレイベント、国宝解説会と、もりだくさんの内容で実施しました。
中でも一番たくさんの方に参加していただいたイベントは、セレクション展探検シートでした。受付で探検シートを受け取って、セレクション展を中心に博物館を探検できるように、資料の見どころを探してみるという内容でした。小さなお子様が頑張って展示を見て探したり、お姉ちゃんが弟にヒントを出したりしている光景が見られました。

【どんなこけしを作ろうかな】

きっと、ふだん見慣れているものや景色の中にわくわくするような魅力を見つけてもらえたと思います。

さらに、厚紙のパーツで船を作って遊ぶパズル版グンカンツミキでは、なんと展示室で見つけたダイカイギュウを作ってくれるお子様がいらっしゃり、当館スタッフに驚きと感動を与えてくれました。まさしく子ども達のイマジネーションの力です!

【クジラを見ながらふね作り・・・ イマジネーションの海原が広がります】

そして極めつけは今年度に着任した考古担当学芸員による国宝解説会です。講堂での座学と、展示室で実物をみながらの解説などこちらも充実した内容でのデビューでした。

【新しい学芸員による国宝土偶の解説会デビュー】

また、今回の子どもの日では館内に用意されたアンケートを回答していただいた方を対象に、当館特製のミュージアムカードをお渡ししました。このミュージアムカードには4月から館内の一部資料に設置された音声ガイドを聞くことができるQRコードがあり、館内の音声ガイドをお家でお楽しみいただくことができます。

【アンケートに答えてミュージアムカード!なにがでるかな・・・】

今年度はまだまだ始まったばかりです。山形県立博物館では、一年間を通して楽しく、充実した展示やイベントを行いますので、今後もぜひご期待ください。

博物館講座のすすめ

こんにちは。青々とした新緑を眺めながら霞城公園を散策すると、爽やかな気持ちになれます。健康にも良さそうですね。しっかり日課にしたいものです。
さて、今回は、やまはくで毎年開催している「博物館講座」についてご紹介したいと思います。
「博物館講座」では、当館職員に加えて、外部研究機関の研究者の方々が講師を務めてくださり、山形県内の歴史、自然などの調査研究の成果等を講義する生涯学習の場として親しまれております。
毎回受講してくださるリピーターの方も多く、今年度は例年よりも1回増えての開催になります。
演題などは随時ホームページに掲載予定ですので、楽しみにお待ちください。

講座は、基本的に大人向けのものとなっておりますが、各専門分野に強い興味関心を持つ小学生が参加する姿もちらほらと。未来に向かって勉学に励む姿が眩しいです。

昨年は、地学部門の瀬戸学芸員による初講座「ブラヤマガタ」も大好評でした。

歴代館長による館長講座もバラエティに富んだ内容です。さまざまな質問で盛り上がることがあります。

今年度は、10月に動物部門の中川学芸員、令和7年2月に民俗部門の稲垣学芸員による初講座があります。12月には齋藤館長による館長講座です。
講座は、事前申込制【先着順】となっており、当館ホームページからの申込みをお願いいたします。
受講料は無料となっておりますが、展示をご覧になる際には入館料が必要となりますのでご注意ください。
第1回目は、6月8日 (土)に竹原万雄氏(東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門助教)による「江戸・明治時代の旅と山形」の講座があります。

お申し込みは、5月21日(火)からです。皆さまのご参加をお待ちしております!