やまはくブログ

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博物館講座④を開催しました(報告)

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。
 10月15日(土)は当館の細越林太郎研究員を講師として、第4回博物館講座を開催しました。
 講座の題材は「基礎から学ぶ身近な遺伝子の話」です。近年、iPS細胞や出生前診断、ゲノム編集など、遺伝子に関係するニュースが数多く聞かれるようになりました。遺伝子とはどういったものか、最近の研究はどのようなことが行われているのか。今回は遺伝子の基礎から丁寧に解説してもらいました。
 ゲノムや染色体、DNAといった言葉の意味といった基本的な知識から、双子や三つ子が生まれるしくみ、クローン技術についてなど、興味深い内容をできるだけわかりやすく解説してもらいました。また、「DNAを抽出してみてみよう」ということで、実際にバナナを使って実験もしました。最後にエタノールを注入すると、白いふわっとしたかたまりでDNAを取り出したところ、参加者からも驚きと感心の混じった声が聞かれました。遺伝子の研究が未来の私たちの生活に大きな影響をもたらすだろう、そんなことを実感させられたお話しでした。

 次回の博物館講座⑤は12月17日(土)に、当館の生島信行館長を講師として開催します。演題や申し込みフォームなど、詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、こちらもぜひご参加ください。

プライム企画展記念講演会①を開催しました(報告)

 10月1日(土)から、博物館ではプライム企画展「女神たちの饗宴-『縄文の女神』国宝指定10周年-」を開催しております。国宝土偶「縄文の女神」が国宝に指定されてから10周年にあたるのを記念して、全国から国宝土偶(複製)を集め、5体全てを一堂に会して展示しております。
 10月9日(日)は、文化庁の原田昌幸文化財調査官をお招きし、国宝土偶の持つ魅力や海外で「縄文の女神」を展示した時のことなどをお話しいただきました。
 土偶は、縄文時代の人びとの精神文化を語る貴重な文化財であること、時代を超えて私たちの感性に強く語りかける貴重な文化財であることを、造形のポイントやデザインとしての面白さなどとあわせてお話しいただきました。また、イギリスやフランスでの展示会について、準備から開催にいたるまでの大変だったお話を聞くことができました。
 「縄文の女神」をはじめ多くの文化財の指定に長らく関わられたその経験に基づくお話しはとても楽しく、たくさん学ばせていただきました。
 講演の後は展示室に移動し、ギャラリートークもしていただきました。お忙しいにもかかわらず、参加者の質問にもお答えいただき、楽しい時を過ごすことができました。

 次回の記念講演会②は11月6日(日)に、山形考古学会会長の阿部明彦先生を講師にお招きして開催します。阿部先生は山形県内の遺跡調査に長らく関り、また「縄文の女神」が重要文化財に指定された時には当館学芸員としてご尽力いただいた方です。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、こちらもぜひご参加ください。

博物館講座③を開催しました(報告)

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。
9月17日(土)、東北芸術工科大学の松田俊介先生を講師にお招きして、第3回博物館講座を開催しました。
 講座の題材は「奇祭から考える民俗行事の困難と再生」です。「奇祭」とは、独特の習俗をもった、風変わりなお祭りのことで、その地方独特の風習にもとづくものだそうです。今回とりあげた奇祭は、松田先生がフィールドワークで実際に調査した、栃木県日光市山内輪王寺に伝わる「子供強飯式」というものでした。子どもが演じる山伏などが、大人に、大量の米飯などを食べるよう強いるという、不思議なお祭りです。松田先生からは、同じ祭りでも地区ごとに作法や演出が異なることや、少子化に伴い運営や意識が変化していくことなど、時代とともに民俗行事の維持と再生が課題となっていくことなどを、貴重な映像などとともにお話しいただきました。

 今後も、当館では様々な分野の専門家を講師にお招きし、博物館講座を開催して参ります。詳しくはホームページでお知らせしますので、よろしくお願いします。

教育資料館の敷地内の庭が綺麗になりました

皆さま、ご無沙汰しております。こちら分館の教育資料館です
 大変厳しい夏が終わり、秋の気配をしみじみと感じる今日のこの頃ですね。皆様、いかがお過ごしでしょうか?教育資料館の敷地内にあるトチノキは今年もたくさんの実がなっていて、来館者の目を楽しませております。たわわに実っているトチノミが大きな音を立ててどんどん落ちてくる時期になりました。

 さて、山形県立博物館本館はさる9月3日~9月13日まで、二年に一度の燻蒸期間になっており、その期間は臨時休館をさせて頂いておりました。この度は普段は本館に勤務している職員と一緒に、9月8日~9月10日に教育資料館の敷地内の草むしりを行いました。普段の日常の業務中にはなかなか行き届かない所まで綺麗にするのが今回の目的です。

 特に正門近くと門衛所の廻りなどの場所を重点的に行いました。協力して頑張った結果、草が至る所に生えて、やや見苦しかった敷地内の庭が、以前よりもサッパリとして綺麗になりました。

 もうすぐ秋の行楽シーズンです。教育資料館の敷地内でトチノミ拾いができるのは秋の今のこの時期だけになります。館内も涼しく大変快適な時期ですので、教育資料館を訪れたことのない知り合いや親戚、友人等々をお誘いあわせの上、是非お越しください!

 尚、山形県立博物館本館では、まもなく令和4年度プライム企画展『女神たちの饗宴―「縄文の女神」国宝指定10周年―』が開催されます。会期は10月1日~12月11日になります。職員一同、皆様のご来館をお待ちしております。

国宝土偶「縄文の女神」展示解説会③

 8月14日(日)に第3回の国宝土偶「縄文の女神」展示解説会を実施いたしました。限られた時間での解説会でしたが、熱心に耳を傾けてくださいました。本当に感謝申し上げます。
 次回は10月22日(土)です(プライム企画展の展示解説会を兼ねています)。当館ホームページからの事前申込制になりますので、ホームページの告知をご覧ください。

特別展は8月28日まで

 今年の夏も大変暑いですね。皆さま体調の管理にはお気をつけください。
 夏と言えば、海に行きたい!でも暑すぎる、日差しも強すぎる…。そこで、おすすめしたいのが、特別展「発掘30周年・マムロガワクジラ、新生代の海を泳ぐ~やまがた北部の古生物~」です。
 「マムロガワクジラ」とは、山形県真室川町大沢の山中で発見された約600万年前の鯨類化石の総称です。マッコウクジラ、セミクジラ、ナガスクジラなどの多数の個体が見つかり、多くのクジラが一カ所にまとまって発掘された例は国内では珍しく、クジラの進化を伝える上で重要な発見とされています。
 1992~1994年に発掘調査に携わった地学部門の長澤学芸員が本企画展を担当しました。
 今年で発掘から30年を迎えたことから、史上初となるマムロガワクジラの全標本を公開し、真室川町の皆さんをはじめ、化石ファン、クジラがお好きな方たちからも熱い声援をいただいております。
 東北地方は、北西太平洋の中緯度に位置し、静かな入り江が多いという鯨たちにとって住み心地の良い環境だったことから、様々な鯨化石が発見されています。鯨類化石と現生鯨類の骨格標本を比較して見ていただければと思います。
 他にも貝類、サメ類、鰭脚類(ききゃくるい)などの化石、新庄盆地の多様な化石も展示中です。
 特別展は、第三展示室で開催しておりますが、第一展示室はじめの「山形のなりたち」コーナー、展示ビデオ「山形の大地」を併せて見ていただくと、豊かな海であった当時の山形県の環境がイメージしやすいかもしれません。ぜひ常設展もお楽しみください。
 また、お話を聞いてみたい!という方におすすめしたいのは、8月20日(土)に開催される記念講演会「マムロガワクジラと山形の古生物」です。展示解説会でも、分かりやすく丁寧で面白い!とご好評いただいている長澤学芸員の講話をじっくり聞ける貴重な機会。ホームページからのお申込みをお待ちしております。

 長澤学芸員の出張授業を受けた真室川町の小・中学生による自由画展も開催中です。素敵な作品たちに思わず目が奪われます。お気に入りのクジラ探しも楽しいですね。こちらは体験広場に展示中です。

 特別展及び自由画展も8月28日(日)までとなっております。
 夏の思い出のひとつに、太古の海に飛び込んでみてはいかがでしょうか。

古文書講座入門編(前期)が終了しました

 博物館では毎年、当館で所蔵している史料を使って、古文書を読む講座を開いております。初めて古文書を読む方やゆっくり読み進めたい方に向けて、一文字ずつ丁寧に解説する「入門編」を、前期と後期に分けて各3回実施しています。
 7月13日(水)、入門編(前期)の第3回目が開催されました。昨年度に引き続き、山形の有名な武将、最上義光について書かれた軍記物『義光物語』を取り上げて読みました。『義光物語』は17世紀にまとめられた書物で、「くずし字」という文字で書かれています。一文字ずつ今の漢字と照らし合わせながら、まるでパズルを解くよう解読していきました。講座に参加された方々からは、くずし字を読む活動がとても楽しかったなど感想を寄せていただきました。
 入門編(前期)は今回で終了となります。これから入門編(後期)の開催を予定しており、7月末ごろから募集を開始します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、興味を持っていただけましたらぜひご参加ください。

博物館講座②開催報告

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。

 7月9日(土)は東北芸術工科大学の田口洋美教授を講師にお招きして、第2回博物館講座を開催しました。
講座の題材は「森を使い分ける:羽越マタギの思考と形」。田口先生が長年フィールドワークをされてきたご経験から、旧三面集落の里山に暮らした人びとが自然とどのように共存し、また長い年月をかけて人々が森を育てていったのかということを「撫育」という言葉をキーワードにお話しいただきました。マタギの男性は左足から靴を履くなど、自らマタギの方々と関わって初めて知ることのできることなど、リアルな体験に基づいた話と、語りかけるようなお話しに引き込まれ、とても楽しく、学びの深い時間を過ごさせていただきました。

 次回の博物館講座③は9月17日(土)に、東北芸術工科大学の松田俊介講師をお招きして開催します。演題や申し込みフォームなど、詳しくはまもなくホームページ上でお知らせしますので、こちらもぜひご参加ください。

博物館の消防訓練

 先日、消防訓練がありました。今回は展示室から出火という想定で、初期消火や来館者の皆さんを安全に誘導するための訓練を行いました。当日はその際にご来館されていた一般の方3名にもご参加いただきました。急な呼びかけにもかかわらず、快くご協力いただき、本当にありがとうございました!
避難後は屋外で水消火器を使った消火器操作訓練を行いました。火災発見時、最も大事なのが火事ぶれ。「火事だ~!」と大きな声で叫んで周りの人に知らせてから消火です。忘れちゃいけないのが退路確認!火を消すことも大事ですが、自分の逃げ道を確保しておくことはもっと大事です。皆さんも万が一火事に遭遇した際には、まず自分の命を守ってくださいね。

「火事だ~!」の火事ぶれ
消火器での消火訓練

 現在でも火災は大変な災害ですが、今よりも耐火や消火の技術が発達していない昔の人たちにとっては本当に恐ろしく、厄介なものだったことでしょう。人の力ではどうにもならないことは、時に神様にお祈りしました。
 山形県立博物館には「牛札」が展示してあります。出羽三山は臥牛山とも呼ばれ、牛は湯殿山の使者と考えられていたそうです。江戸時代の大火の際に、羽黒の牛神が風向きを変えて庄内藩江戸屋敷を救ったという伝説から、牛札をかまど等に貼り、火災予防を祈願したそうです。

「牛札」

 実は県博には展示ケースにある牛札の他に“かくれ牛札”があります。お近くまでお越しの際はぜひ、県立博物館にお立ち寄りいただき、“かくれ牛札”を探してみてください♪

国宝土偶「縄文の女神」展示解説会を実施いたしました

令和4年6月19日(日)
 今年度初の国宝土偶「縄文の女神」展示解説会を実施いたしました。限られた時間での解説会でしたが、熱心に耳を傾けてくださいました。本当に感謝申し上げます。次回は8月14日(日)です。当館ホームページからの事前申込制になりますが、是非お早めにお申し込み下さい。

博物館講座①を開催しました

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。
 6月11日(土)東北大学の荒武賢一朗教授を講師にお招きして、博物館講座が開かれました。
講座の題材は「近世における尾花沢・柴崎家の商業と社会貢献」でした。荒武先生の御専門は日本近世・近代の経済史ということで、尾花沢の有力商人柴崎家のことをお話しいただきました。
江戸時代の中頃から、紅花商人として大きく成長した柴崎家は、京都や江戸に分家や支店を持つ有力な商人として栄えました。ただ金儲けをするだけでなく、村山地方で飢饉が起こった時には、代官所と連携しながら民衆に食料を援助することもありました。
 柴崎家は、その財力を元に多くの大名への貸し付けも行いました。今回の講座では、米沢藩との貸し借りを取り上げ、商人と大名とのやりとりを、実際の古文書の記述をもとにユーモラスにお話ししていただきました。滞在日数や服装、やりとりの様子などが古文書に残されることはほとんどなく、県立博物館にとても貴重な資料が残されていることを知ることができました。地元の歴史を、当時の文書から知ることができ、大変興味深い講座でした。

 次回の博物館講座②は7月11日(土)に、東北芸術工科大学の田口洋美教授を講師として開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、こちらもぜひご参加ください。

特別展が始まりました!

 6月4日(土)から特別展「発掘30周年、マムロガワクジラ、新生代の海を泳ぐ~やま
がた北部の古生物~」が開展しました。
 マムロガワクジラの全化石を中心に、第三展示室内はクジラやイルカ、鰭脚類や貝類な
どの化石で埋め尽くされており、非常に見ごたえのある展示となっております!

展示会場の中央

  マムロガワクジラの化石はもちろん、その他にも貴重な展示物がたくさんあります。
 今回はその中からいくつか紹介したいと思います。

 まずはキタトックリクジラの骨格標本(国立科学博物館より借用)

キタトックリクジラ(国立科学博物館蔵)

  不思議な形ですよね。国内にはほとんど標本が存在しないとの事です。他のクジラ化
 石と見比べてもらうと明らかに形が違うことが分かります!

  次にミズホクジラ化石(岩手県立博物館より借用)

ミズホクジラ化石(岩手県立博物館蔵)

  非常にきれいにクリーニングされた化石で、古代のクジラの骨格がはっきりと分かる
 資料です。こちらも必見!

  最後にこちら

  いかがでしょう。この資料は何か分かりますでしょうか。

  正解は…

  イッカクの角(牙)でした!こちらも国立科学博物館からお借りいたしました。
 当初はレプリカを展示予定でしたが、科博さんのご厚意で本物を展示しております!
 
  他にもまだまだ紹介したい資料がたくさんあるのですが、あまり紹介しすぎると見に
来ていただく楽しみが無くなってしまうのでこの辺で…

 今年度の特別展は8月28日(日)まで開展しております。化石に興味のある方は
ぜひとも博物館へ足をお運びください♪

やまはくセレクション展~残り1ヵ月です!

 絶賛開展中の「やまはくセレクション展」。残りの会期もあと1ヵ月となりました。多くの皆様にご観覧いただき、大変好評をいただいております。琥珀化石や大判世界地図、山形ハッカの展示など、普段は見ることができないたくさんの資料を展示しております。
 現在、山形新聞のYouTubeチャンネル「PressYamashin」にて、紹介されています。ぜひご覧いただき、博物館に実物を見に来てください。

 また、春の霞城公園は桜をはじめ多くの木々が咲き乱れ、見ごろとなっております。霞城公園散策の折には、ぜひ博物館にも足をお運びください!

やまがた文化の回廊フェスティバル2022 「ミュージアム・エレクトーンコンサート」が開催されました

 3月20日(日)に、やまがた文化の回廊フェスティバル2022「ミュージアム・エレクトーンコンサート」が開催されました。無料開館ということもあり、たくさんのお客様にご来館いただきました。

 博物館でのイベントということで親しみのある曲を中心に演奏していただき、会場となった1階広場の高い天井をホールとしてすてきな音楽が響き渡りました。ライトアップされたクジラの骨格標本がいつもと違った雰囲気をかもし出し、観賞したお客さまにも大変好評でした。

 これからも、博物館を通して山形の文化・芸術に親しんでいただけるような展示会やイベントを行っていきますので、HPやtwitterのチェックをよろしくお願いします。