やまはくブログ

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古文書講座入門編(前期)が終了しました

 博物館では毎年、当館で所蔵している史料を使って、古文書を読む講座を開いております。初めて古文書を読む方やゆっくり読み進めたい方に向けて、一文字ずつ丁寧に解説する「入門編」を、前期と後期に分けて各3回実施しています。
 7月13日(水)、入門編(前期)の第3回目が開催されました。昨年度に引き続き、山形の有名な武将、最上義光について書かれた軍記物『義光物語』を取り上げて読みました。『義光物語』は17世紀にまとめられた書物で、「くずし字」という文字で書かれています。一文字ずつ今の漢字と照らし合わせながら、まるでパズルを解くよう解読していきました。講座に参加された方々からは、くずし字を読む活動がとても楽しかったなど感想を寄せていただきました。
 入門編(前期)は今回で終了となります。これから入門編(後期)の開催を予定しており、7月末ごろから募集を開始します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、興味を持っていただけましたらぜひご参加ください。

博物館講座②開催報告

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。

 7月9日(土)は東北芸術工科大学の田口洋美教授を講師にお招きして、第2回博物館講座を開催しました。
講座の題材は「森を使い分ける:羽越マタギの思考と形」。田口先生が長年フィールドワークをされてきたご経験から、旧三面集落の里山に暮らした人びとが自然とどのように共存し、また長い年月をかけて人々が森を育てていったのかということを「撫育」という言葉をキーワードにお話しいただきました。マタギの男性は左足から靴を履くなど、自らマタギの方々と関わって初めて知ることのできることなど、リアルな体験に基づいた話と、語りかけるようなお話しに引き込まれ、とても楽しく、学びの深い時間を過ごさせていただきました。

 次回の博物館講座③は9月17日(土)に、東北芸術工科大学の松田俊介講師をお招きして開催します。演題や申し込みフォームなど、詳しくはまもなくホームページ上でお知らせしますので、こちらもぜひご参加ください。

博物館の消防訓練

 先日、消防訓練がありました。今回は展示室から出火という想定で、初期消火や来館者の皆さんを安全に誘導するための訓練を行いました。当日はその際にご来館されていた一般の方3名にもご参加いただきました。急な呼びかけにもかかわらず、快くご協力いただき、本当にありがとうございました!
避難後は屋外で水消火器を使った消火器操作訓練を行いました。火災発見時、最も大事なのが火事ぶれ。「火事だ~!」と大きな声で叫んで周りの人に知らせてから消火です。忘れちゃいけないのが退路確認!火を消すことも大事ですが、自分の逃げ道を確保しておくことはもっと大事です。皆さんも万が一火事に遭遇した際には、まず自分の命を守ってくださいね。

「火事だ~!」の火事ぶれ
消火器での消火訓練

 現在でも火災は大変な災害ですが、今よりも耐火や消火の技術が発達していない昔の人たちにとっては本当に恐ろしく、厄介なものだったことでしょう。人の力ではどうにもならないことは、時に神様にお祈りしました。
 山形県立博物館には「牛札」が展示してあります。出羽三山は臥牛山とも呼ばれ、牛は湯殿山の使者と考えられていたそうです。江戸時代の大火の際に、羽黒の牛神が風向きを変えて庄内藩江戸屋敷を救ったという伝説から、牛札をかまど等に貼り、火災予防を祈願したそうです。

「牛札」

 実は県博には展示ケースにある牛札の他に“かくれ牛札”があります。お近くまでお越しの際はぜひ、県立博物館にお立ち寄りいただき、“かくれ牛札”を探してみてください♪

国宝土偶「縄文の女神」展示解説会を実施いたしました

令和4年6月19日(日)
 今年度初の国宝土偶「縄文の女神」展示解説会を実施いたしました。限られた時間での解説会でしたが、熱心に耳を傾けてくださいました。本当に感謝申し上げます。次回は8月14日(日)です。当館ホームページからの事前申込制になりますが、是非お早めにお申し込み下さい。

博物館講座①を開催しました

 博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。
 6月11日(土)東北大学の荒武賢一朗教授を講師にお招きして、博物館講座が開かれました。
講座の題材は「近世における尾花沢・柴崎家の商業と社会貢献」でした。荒武先生の御専門は日本近世・近代の経済史ということで、尾花沢の有力商人柴崎家のことをお話しいただきました。
江戸時代の中頃から、紅花商人として大きく成長した柴崎家は、京都や江戸に分家や支店を持つ有力な商人として栄えました。ただ金儲けをするだけでなく、村山地方で飢饉が起こった時には、代官所と連携しながら民衆に食料を援助することもありました。
 柴崎家は、その財力を元に多くの大名への貸し付けも行いました。今回の講座では、米沢藩との貸し借りを取り上げ、商人と大名とのやりとりを、実際の古文書の記述をもとにユーモラスにお話ししていただきました。滞在日数や服装、やりとりの様子などが古文書に残されることはほとんどなく、県立博物館にとても貴重な資料が残されていることを知ることができました。地元の歴史を、当時の文書から知ることができ、大変興味深い講座でした。

 次回の博物館講座②は7月11日(土)に、東北芸術工科大学の田口洋美教授を講師として開催します。詳しくは近日ホームページ上でお知らせしますので、こちらもぜひご参加ください。

特別展が始まりました!

 6月4日(土)から特別展「発掘30周年、マムロガワクジラ、新生代の海を泳ぐ~やま
がた北部の古生物~」が開展しました。
 マムロガワクジラの全化石を中心に、第三展示室内はクジラやイルカ、鰭脚類や貝類な
どの化石で埋め尽くされており、非常に見ごたえのある展示となっております!

展示会場の中央

  マムロガワクジラの化石はもちろん、その他にも貴重な展示物がたくさんあります。
 今回はその中からいくつか紹介したいと思います。

 まずはキタトックリクジラの骨格標本(国立科学博物館より借用)

キタトックリクジラ(国立科学博物館蔵)

  不思議な形ですよね。国内にはほとんど標本が存在しないとの事です。他のクジラ化
 石と見比べてもらうと明らかに形が違うことが分かります!

  次にミズホクジラ化石(岩手県立博物館より借用)

ミズホクジラ化石(岩手県立博物館蔵)

  非常にきれいにクリーニングされた化石で、古代のクジラの骨格がはっきりと分かる
 資料です。こちらも必見!

  最後にこちら

  いかがでしょう。この資料は何か分かりますでしょうか。

  正解は…

  イッカクの角(牙)でした!こちらも国立科学博物館からお借りいたしました。
 当初はレプリカを展示予定でしたが、科博さんのご厚意で本物を展示しております!
 
  他にもまだまだ紹介したい資料がたくさんあるのですが、あまり紹介しすぎると見に
来ていただく楽しみが無くなってしまうのでこの辺で…

 今年度の特別展は8月28日(日)まで開展しております。化石に興味のある方は
ぜひとも博物館へ足をお運びください♪

やまはくセレクション展~残り1ヵ月です!

 絶賛開展中の「やまはくセレクション展」。残りの会期もあと1ヵ月となりました。多くの皆様にご観覧いただき、大変好評をいただいております。琥珀化石や大判世界地図、山形ハッカの展示など、普段は見ることができないたくさんの資料を展示しております。
 現在、山形新聞のYouTubeチャンネル「PressYamashin」にて、紹介されています。ぜひご覧いただき、博物館に実物を見に来てください。

 また、春の霞城公園は桜をはじめ多くの木々が咲き乱れ、見ごろとなっております。霞城公園散策の折には、ぜひ博物館にも足をお運びください!

やまがた文化の回廊フェスティバル2022 「ミュージアム・エレクトーンコンサート」が開催されました

 3月20日(日)に、やまがた文化の回廊フェスティバル2022「ミュージアム・エレクトーンコンサート」が開催されました。無料開館ということもあり、たくさんのお客様にご来館いただきました。

 博物館でのイベントということで親しみのある曲を中心に演奏していただき、会場となった1階広場の高い天井をホールとしてすてきな音楽が響き渡りました。ライトアップされたクジラの骨格標本がいつもと違った雰囲気をかもし出し、観賞したお客さまにも大変好評でした。

 これからも、博物館を通して山形の文化・芸術に親しんでいただけるような展示会やイベントを行っていきますので、HPやtwitterのチェックをよろしくお願いします。