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2017/03/26

弥生

Tweet ThisSend to Facebook | by y001
 今日(24日)は着物姿の女性が霞城公園内を闊歩しています。山形大学の卒業式の日です。例年と異なり、時折雪が降る天候になりました。
 風も冷たいせいか、梅もまだ咲かず殺風景な公園風景です。

(・・・と思いきや、寒い中頑張って梅を咲かせている木を発見!
春はすぐそこまで来ています・・・!!)

 さて、平成28年度も残すところ後一週間となりました。
私事になりますが、今年度の異動で、学校現場に戻ることになりました。2年間、お付き合いいただきありがとうございました。名刺が120枚入るファイル約4冊分の人とお会いし言葉を交わすことができました。某国駐日大使や某省事務次官、陶芸の人間国宝といった方々から「縄文の女神」を見に来られた県外の方々や学校の学習活動の一環として訪れた小学生、さらにイベントに参加した親子などを含めるとさらに多くの方々と出会ったことになります。
 博物館に勤務したことで、お濠周辺のカモ類や巨大な草魚、季節外れの花を咲かせる彼岸桜、天童から全国を巡業した女相撲など、ここに書き尽せないほど多くの見聞を広めることができました。他の博物館や国宝土偶巡りにもつながりました。
 
 また、博物館活動を支える人びとの仕事についても深く考えさせられました。地道な研究成果が展示会として企画されるまでのプロセス(学芸員の苦悩)を身近で見ることができました。
温かく見守り支援を惜しまない職員もいて心強く思いましたし、友の会の皆さんが楽しみながら学ぶ好奇心旺盛な姿勢は、「探求学習」そのものだと感心させられました。
 
 山形のモノを展示する博物館の価値、存在意義を改めて認識する2年間でもありました。以前勤務した職場で「山形らしさ」について、議論したことがありました。ことばでまとめることは困難ですが、山形に存在するモノや記録は、山形の自然や歴史、人びとの生活を想像する基礎資料になり、「百聞は一見に如かず」を実感できます。
開館以来45年が経ち、収蔵資料は増え続け、外部施設に場所をお借りして対応せざるを得ず、整理が追いつかない状況もあります。
 ありがたいことに収蔵資料の保存修復やデータベース化には、県内の大学等の研究機関の支援をいただき、案内や資料整理のボランティアの皆さんの協力もいただいています。
 残念なことは、最も多感な時期である中学生・高校生の来館者が少ないことです。バーチャル・リアリティーの進化は、人間を自然から引き離していくのでしょうか。
実物に触れる機会を増やすなど感性教育について改めて考えさせられました。
 
 支えていただいたすべての皆さんに感謝申し上げ、山形県立博物館長としてのブログを終了させていただきます。


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