最上川流域の文化と景観


平成25年度 山形県立博物館 企画展
「最上川流域の文化と景観」 開催要項

開催趣旨
 山形県の母なる川である最上川は、福島県との境である吾妻山系に流れを発し、気候風土とも独立的な4つの地域(置賜・村山・最上・庄内)に肥沃な平野を形成しながら、他県に出ることなく港町酒田で日本海へと注ぐ山形県の母なる川です。全長は229㎞を測り全国7位を示し、山形県の約半分の水が最上川に集まります。流域に暮らす県民は約100万人と県人口の約8割を占めます。
 私たちの祖先は、古くから最上川をさまざまな方法で利活用しながら生活を営んできました。縄文時代には川の恵みの魚介を活用し、本館所蔵の国宝「縄文の女神」を出土した西ノ前遺跡も最上川流域に営まれました。弥生時代に始まる米つくりにも流域の水資源は重要でした。古代から近世にかけては最上川にたくさんの舟が行き交い、江戸時代には山形の産業を支えました。特産の紅花や青苧は最上川を通じて流通し、豊富な木材も注目され、採掘された銀や銅は世界と結びつきました。また多くの文化財がもたらされる道でもありました。最上川の存在が、山形の風土形成に大きな影響を与えたことは疑いがありません。近年、大江町の最上川を中心とした景観が国重要文化的景観に選定され、県民投票による最上川の文化的資産50選も選定され、未来へ向けた利活用も行われています。
 企画展にあたり、大阪府堺市博物館のご協力により、国指定重要美術品「南蛮屏風」をお借りすることができ、このたび里帰り展示の運びとなりました。これは最上義俊の筆と伝えられ、山形市にあった宝幢寺に伝えられた文化財でありました。本年は最上義光没後400年にもあたることから、最上川の流通によって栄えた山形の文化を代表する資料として展示いたします。
 この企画展を通して、私たちのふるさと山形の宝である最上川の過去そして現在を把握し、さらには未来への広がりを考える場としていただけましたら幸いです。
 
会期:平成25年5月25日(土)~平成25年7月15日(月)
会場:山形県立博物館第3展示室
開館時間:午前9時~午後4時30分
 
展示解説会
日時:5月25日(土) 6月15日(土) 7月13日(土)
時間:13:30~14:30 

記念講演会と関連行事
○記念講演
日時:6月22日(土) 13:30~15:00
講師:フンク カロリン先生(広島大学准教授)
演題:『地域の文化と自然を活かす観光』

○関連行事(博物館ホームページに申込み要項掲載)
内容:斉藤茂吉が詠んだオキナグサが、現在絶滅が危惧されている植物をなってしまったが、山形県立村山農業高等学校では育成事業に取り組んでいる。この活動に協力をいただきながら、最上川とオキナグサについてまなび、郷土をより深く知る場とする。
 
内容:山形県の県の花であり、江戸時代の特産品でもあった紅花を使用して、染物体験を行い、郷土をより深く知る場とする。
 
主な展示資料
第Ⅰ部 「最上川のめぐみ」
○西ノ前遺跡出土品 ○宮の前遺跡出土品(県指定文化財) 
○生石2遺跡出土品(県指定文化財) ○つや姫と亀の尾関係資料 ○寺津村絵図 
第Ⅱ部 「流通と往来の歴史」
○松尾芭蕉句碑拓本 ○斉藤茂吉歌碑拓本 ○オキナグサ標本 ○藻上川通船記 
○キリシタン高札 ○宇治茶甕 ○雛人形(男雛・女雛) ○雛人形櫃
○東講商人鑑 ○踏み絵 ○小鵜飼舟用具 ○流通関係文書 ○三山道中版画 
○福島本村山地方所領絵図○貴船神社奉納舟形 ○金毘羅樽 ○銅山関係文書 
○金剛界曼荼羅 ○胎蔵界曼荼羅 ○南蛮屏風(堺市博本:国重要美術品)
○万国人物図 ○国際都市堺出土の茶道具 ○蔵座敷金具 ○花餅 
○紅花染め着物 ○青苧糸 ○青苧加工道具
第Ⅲ部 「美しい最上川の景観」
○須川最上川絵図(県博本) ○羽州川通絵図(県指定文化財) 
○最上川谷地押切渡より柏沢まで絵図(県指定文化財)
○本願寺献木図屏風(河北町指定文化財)             約200点
 
展示構成
第Ⅰ部 「最上川のめぐみ」
第Ⅱ部 「流通と往来の歴史」
第Ⅲ部 「美しい最上川の景観」
 3部立てとし、各時代の歴史資料、考古学資料、民俗資料など、その時代の山形の特徴的資料を展示し、最上川流域の文化と景観についての様相を概観します。

広報関連
最上川流域の文化と景観(ポスター)  ※JPGファイル(1.34MB)を開きます
最上川流域の文化と景観(チラシ表)  ※JPGファイル(856KB)を開きます
最上川流域の文化と景観(チラシ裏)  ※JPGファイル(801KB)を開きます

国指定史跡の左沢楯山城と旧最上橋(大江町)羽州川通絵図の曳舟風景(菖蒲村:白鷹町)
国指定史跡の左沢楯山城と旧最上橋(大江町)羽州川通絵図の曳舟風景(菖蒲村:白鷹町)

青苧(あおそ)で染められた裃
山城国宇治から運ばれた茶甕
青苧(あおそ)で染められた裃山城国宇治から運ばれた茶甕

宝幢寺旧蔵南蛮屏風(左隻)
宝幢寺旧蔵南蛮屏風(左隻)



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〒990-0826 山形市霞城町1-8(霞城公園内) 山形県立博物館
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