やまはくブログ

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2021/03/18

やまはくセレクション開催中!

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収蔵資料の中から興味深いものを選んで展示する「やまはくセレクション展」も3回目。
毎回開催を楽しみにしている方も多いと聞くこの展示会ですが、スタッフの個人的なイチオシ注目ポイントを少しだけご紹介します!

まずは民俗部門。昭和2年発行「全国産業博覧会案内図」に描かれた数々の山形名物にご注目!中には、昨年惜しまれつつ幕を下ろした老舗店の名物「丸八やたら漬」も!

お次は歴史部門。太平洋戦争関連資料の中でひと際目を引く大きな木製プロペラ。これは薄い木材を重ね作られています。何枚重ねか、実物の断面を見て数えてみてください!

教育部門から出展中の学級文集『きかんしゃ』は、パネルで一部を読むことができます。手書きの文字から、終戦後、懸命に生きる子供達の姿が目の前にありありと浮かんできます。

植物部門では、「山形県立村山農学校」の教職員や生徒により作製された90年近く前の植物標本をご紹介。そんなに時間がたっているとは思えないくらい綺麗です!

考古部門では、縄文土器片(飯豊町数馬遺跡出土)の文様にご注目ください。表面を削ったり抉りこんだりして隆起させた文様は、よく見るとただのストライプ模様ではないんです!

動物部門で紹介しているオニオオハシのはく製。実はこの鳥、有名なお菓子のキャラクターのモデルなのだとか。ヒントは黄色い大きな嘴。会場で実物を見て当ててみてくださいね!

最後は地学部門。ホタテ貝の仲間の化石をご紹介します。殻のふくらみや厚さなど、現在のホタテ貝とは違う姿をしています。それぞれの形の違いを比べてみると面白いですよ!

この他にも、初公開を含む100点以上を展示しています!この先しばらく展示する機会がない資料もあるかも…?お見逃しなく!!
会期は5月9日(日)までです。感染症対策をしっかり行って、皆さまをお待ちしています!!


14:34
2020/12/03

特別展も残り僅かです

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 秋も深まり霞城公園のイチョウ並木、紅葉に見惚れていたのもつかの間、冬の空気が漂う毎日となっております。
 早いもので、師走となりました。昨年も同じ書き出しにしたことを思い出しつつ、カレンダーの残り日数をみては、一年間の早さに驚くばかりです。
 今年はコロナウイルスの影響を受けての開館となりました。来館者の皆様には、マスクの着用、検温、手指消毒等にご協力いただき、感謝申し上げます。
 春先の臨時休館、館内の人数制限があった時期を思い返すと、現在の状況は進展しつつあるのかもしれません。ですが、未だ体験広場の利用やイベントを中止・縮小せざるを得ないのが現状です。楽しみにしてくださっている皆様にご不便をお掛けして誠に申し訳ございません。
 職員一同、こまめな消毒清掃を心掛け、少しでも安心安全にご見学いただけるよう対策に取り組んでまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 そのような中で、特別展「奇妙で変てこな生きものたち―進化の迷宮へようこそ―」の開催ができたことは、大変喜ばしいものでした。
 当初予定していた開催日程の変更を余儀なくされ、本当に開催できるのか、職員も不安が大きい中での準備となりました。
 本特別展を担当した本間学芸員は、今年で退職です。「子供たちに楽しんでもらいたい」「今まで日の目を見てこなかった収蔵資料を見てもらいたい」という想いで企画を温められてきました。
 愛らしいナマケモノと赤の背景が目立つ、こだわりのポスターを目にした方も多かったのか、お子さん主体でのご家族連れも目立ち、皆様の笑顔に安堵の一息と、表情が綻んでおりました。
 また、今年は近隣の小中高大学生のほかにも、修学旅行等の縮小によって、普段はあまりおいでにならない庄内、宮城方面からも団体で多くの皆様がいらっしゃってくださいました。
 解説員は、一日何件ものガイド、ご案内で大忙しです。
 児童生徒のみなさんは、特別展はもちろんのこと、各展示室の中でも好きなもの、興味関心が高いものを発見し、互いに教え合い、喜んで見学をしてくださっているとのことでした。
 コロナウイルスによる休校、外出自粛等で家にいる時間が多かったからこそ、級友と一緒に、実物を見て直接話を聞く、山博での時間をより楽しんでいただけたのかもしれません。

 動物たちの不思議な特徴、多様な生態は面白い。メディアでも多数取り上げられた特別展「奇妙で変てこな生きものたち―進化の迷宮へようこそ―」は、12月13日(日)までとなっております。じっくりご覧になっていただけたら幸いです。




14:23
2020/09/30

特別展「奇妙で 変てこな 生きものたち」

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 厳しい暑さも和らぎ、秋の気配が感じられる今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 山形県立博物館には、連日、ご家族連れや小学校の団体さまがたくさんいらっしゃっています。お子さんたちに「楽しかった!」「また来たい!」と言っていただけると、こちらもとても励みになり、嬉しいです。

 9月26日(土)から、令和2年度 山形県立博物館 特別展「奇妙で 変てこな 生きものたち」を開催しております。
 生きものに興味をお持ちのお子さんや、生きものが大好きだというお子さんも多いのではないでしょうか!?



 こちらは今回の特別展のメインキャラクター、「ナマケモノ」の剥製です! 横顔が可愛らしいですね♪ スローで省エネな生活を送るナマケモノ、どんなことを考えながら過ごしているのだろうかと気になってしまいます…。
 皆さまぜひ博物館にいらして、生きものたちの姿を楽しみながら観察してみてくださいね。

 季節の変わり目となりますので、お体を大切にお過ごしください。


13:03
2020/06/03

開館して…

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 今年度初のやまはくブログになります。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 本来ならば、柔らかな日差しに胸を躍らせる子どもたち、新たに気を引き締める大人たちと、さまざまな想いが駆け巡る春ですが、2020年は、新型コロナウイルスの影響で通常とは異なる、不安が大きい時期となりました。
 山形県立博物館では、3月28日から5月14日まで臨時休館しました。翌日から開館したものの、例年に比べると来館者が少ないのが現状です。お客さまの声が聞こえないのはやはり寂しいものです。
 しかし、開門した霞城公園内を散歩している方々を見て、少しずつ見慣れた景色に戻りつつあることに安堵にも似たものを感じております。

 今年度から新たに開講される博物館講座、毎回ご好評をいただいている古文書講座、縄文の女神展示解説会、植物観察会、自然学習会等の各種催しの中止を余儀なくされていることが非常に残念ですが、第二回やまはくセレクション展6月7日(日)までと開催期間が延長されました。
 各部門担当者が厳選した、普段は展示されていない資料をじっくり見ることができます。残り数日となってきました。新緑の霞城公園を散策しながら、お身体と相談して、お立ち寄りいただければと思います。ゆったりと穏やかなひとときをお過ごしになってはいかがでしょうか。

 恵みの雨、そして眩しい夏がやってきます。今までと生活様式が変わりゆく中で、環境に慣れていくことそのものが難しいとも思われますが、皆さまお身体に気をつけてお過ごしください。


新型コロナウイルス感染症の終息を願いながら


08:56
2020/03/31

オスとメスの見分け方

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 博物館科学講座
  「オスとメスは、どうやって見分けるの?」

 これは、一見すると簡単な問いかけにしか見えないかもしれません。
 確かに私たちヒトには、生まれたときから外部生殖器が付いていますので、これをもとに産まれ立ての赤ん坊(=新生児)でも、男と女を見分けるのは難しいことではありません。これを第一次性徴と言います(性別を決定する基本要素で、生殖器のみに見られる生物学的性差のことですが、一義的には精巣と卵巣を指します)。ヒト以外の動物でも、新生児の段階でオスとメスの違いを外観で見分けることが出来る例は、いくつか存在します。これを性的二型と言います(たとえば、カブトムシのオスの角はサナギの段階で雌雄差が見られます)。

 ミツクリエナガチョウチンアンコウ科やオニアンコウ科などのチョウチンアンコウ類は、雌雄の体の大きさが極端に異なる例として知られています。オスはメスへの寄生をしない自由生活性の矮雄(わいゆう)として知られていますが、メスを見つけると腹部に食いつき、一体化します(たとえば、チョウチンアンコウのメスは体長が60cm以上ありますが、オスの体長は4cm以下です)。

 しかし、性成熟という現象に着目して動物界全体を見渡してみると、オスとメスが判別可能なのは大人(=成体)になってから、または成体になっても繁殖の時期だけという動物が多いことに気づくでしょう。繁殖期には雌雄の個体に第二次性徴が発達し、雌雄の判別が可能になる種が数多く存在します。新生児の段階では判別が出来ず、成体になってから雌雄の判別が可能な動物の例として、ライオンのオスの鬣(たてがみ)、ニワトリのオスの鶏冠(とさか)、クジャクのオスの極彩色の羽が有名です。

 成体になっても繁殖の時期だけ雌雄の判別が可能な動物の例として、両生類が有名です。カエル類では、オスの前肢の親指の付け根に発達した指ダコや、前肢の付け根をつかまれたときの解放鳴きで判別できます。サンショウウオ類では、オスの総排出口周辺部の膨らみ、喉元に発達した白色斑や黄色斑、顎腺、前肢の掌に発達した婚姻瘤で判別できます。しかしながら、いずれの動物でも、第二次性徴の未発達なオスとメス、及び幼体との判別が外観からは付き難いという現実があります。

 それじゃ、どうする?という問題ですが、一番簡単な解決方法は、個体を解剖してしまうことです(精巣と卵巣の違いで判別します)。しかし、それでは個体を殺すか、たとえ殺さなくても個体に大きなダメージを負わすことになります。採血して、血中ホルモン(主にステロイド系ホルモン)濃度の比率から、雌雄を割り出す方法があります。しかし、この方法では、個体を捕獲する必要があります。

 そこで考え出されたのが、動物個体(野生の哺乳類、鳥類、両生類など)の残留物(糞、抜け毛、羽毛など)からホルモン濃度の比率を求め、雌雄を推測する方法です。たとえば、ジャイアントパンダの糞中のテストステロン濃度は月ごとに変動しますが、メスよりもオスで常に高いという特徴があります。北米産ヒキガエルでは、糞中のテストステロン代謝濃度がメスよりオスで高い種や、エストラジオール代謝濃度がオスよりメスで高い種が存在しますので、ステロイドホルモン代謝濃度が種によって異なることに注意が必要です。

 野生の動物は雌雄の判別が困難なケースが多いという事実から、私たちヒトが稀有な存在であるということ(ヒト以外の動物では、オスとメスを簡単に見分けられるのが当たり前ではないということ)に思いをはせてみるのも、また一興かもしれません。

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